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声が出なかった。痩せ細ってく先輩を見て危機感を覚えた。約束したのに守れなくって。
🤖「ねぇ、司ッッ、」
🌟「どうした、寧々?」
🤖「どうしたも、こうしたもないでしょッッ」
あまりの焦りように何かあったんだと察する。
🤖「類がッッ、類がッッ、」
🌟「ッッ、先輩がどうしたんだ!?」
それは約束した日の次の日。謝ろうと探していたが一向に見つからなかった。避けられているのかと疑うほどに会わなかった。
🤖「あッッ、あとで説明するから来てッッ、」
🌟「わかったッッ」
寧々の指さす方向に走っていく。嫌な予感しかしない。
指を指す方向は先輩の教室だった。少しだけ人がザワザワしていたが、それを押し入り教室の窓をのぞく。
🤖「い…いた、」
🌟「む?どこだ?」
んー、見た感じどこにもいない。何が見えてるんだ?
🤖「あ、そこ、っ、」
指示する方向に目をやって絶句した。あれは本当に神代先輩なのだろうか、。痩せ細り、手の部分は包帯が巻かれている。目の下にはうっすらとクマも見受けられる。
🌟「う、嘘言わないでくれ、あれが先輩なわけ…、」
「なぁ、聞いたか?神代、親から虐待受けてるらしいぞ」
「え、そうなの?なんか見てるだけで痛々しい〜、」
親からの虐待、??
「可哀想だよね、」
「でも母子家庭だから仕方ないんじゃね?」
🤖「つか、さ、」
寧々を見ると今にも泣き出しそうだった。分かっている。類の母親が虐待するはずない。だが、この痣を見たら誤解が生まれてもおかしくない。
🌟「寧々、行くぞ」
🤖「で、でもッッ、」
🌟「放課後聞けば良いだろ、」
🤖「つかさ、」
自然と手が震えていた。誰が、一体誰が先輩をあんな目にしたというのだ。知らぬ間に誰よりも負けないGlareが出ていたんだと思う。
神代先輩の教室へと急ぐ。ホームルームが終わると同時に飛び出した。いち早く、話が聞きたかったから。
🤖「司ッッ、」
🌟「あぁ、」
寧々は先に着いていたらしく手を振っている。やはり身内が何かあったとなれば行動も早くなるもので。
🌟「神代先輩ッッ、」
🤖「類、」
丁度、ホームルームも終わってたらしくドアを思いっきり開け近づいていく。周りの生徒がうるさくって良かった。
🎈「ふたり…とも、」
先輩は酷く驚いており、肩を震わせていた。その姿と言ったら、。
🌟「何かあったんですか、」
🤖「ねぇ、どうしたの??何かあったんじゃ…、」
🎈「ぼ、ぼく、、いくね、」
話を聞こうとしたが思いっきり立ち上がり、オレたちから逃げようとする。流石に引き下がるわけいかない。
🌟「先輩、どこ行くんですか。放課後はショーをしに…」
🎈「す、すまない。ぼくはショーをやめるよ」
🤖「は?」
やめる?どうして、
🤖「どういう意味?、それ」
🎈「そのままだよ、もうやらない」
🌟「どうしてです?、そんなこと急に」
🎈「ほうかご、ようじができたんだ。だから、いけない。」
用事?病院以外での?
🌟「先輩…後ろ向いてないでこっち見て話しませんか?納得いきません。 」
🎈「……、」
後ろ姿ですら小さく見えて。目を見たい、。
🌟「あの…聞いてるんですか、?」
🎈「……すまない、もういくね」
🌟「ちょ、ッッ」
鞄は置き去りに先輩が全力疾走していく。なぜ逃げてッッ、。
🌟「寧々、追うぞ…」
🤖「待って、」
このままじゃ、どこに行ったか分からなくなる。寧々は置いてオレだけでも。
🤖「これみて」
差し出されたのはスマホと薬の空だった。スマホにはメッセージが送られておりそこには
“話したりしたらそいつらがどうなるか分かってるよな”
明らかな脅迫文だった。名前も宛先ものっていない。
🤖「それに…この薬。飲む量も薬の数も増えてる…、。」
この前話していた強めの抑制剤とは異なり、また別の薬。ドラッグストアで売ってる市販のものだろう。それをこんな数…、。
🤖「……これ絶対に何かあったよね、」
🌟「そう、だな、」
何かあったことは一目瞭然だった。なにか力になりたい。というよりも、この宛先不明のやつを殴りたかった。あんな先輩の笑顔を奪った極悪非道なやつを。
🌟「でも…どうする?もう先輩は行ってしまった。あとを追いかけようにもどこに行ったか…。」
🤖「…心当たりがある。」
🌟「は!?それをもっと早くッッ」
心当たりがあるだと!?はやくそいつをッッ
🤖「でもそいつを当たったところで犯人じゃないのは分かりきってるから。」
🌟「な、犯人は分からないのか!?」
🤖「ちゃんと話を聞いて」
🌟「むむむ、」
🤖「宛先不明だけど電話かけることは出来そうだし…」
🌟「なら電話をッッ!!」
🤖「だから落ち着いて、」
こういうところは見習うべきところだ。窮地に立たされたとしても冷静に分析する。寧々にしかできないだろう。
🤖「もし今電話掛けちゃったらバレて切られて終わりだし、類に被害がいく。こういうタイプの相手ならやりかねないから。」
🌟「な、なるほど?」
🤖「だから、これは最終手段。連絡先はバレないよう私がカメラで撮っとくから。」
🌟「頭良いな、!!」
🤖「それと、この話は誰にも言わないこと。えむにもね。」
🌟「どうしてだ??」
🤖「巻き込みたくないから。えむのことだから真に受けて、計画狂っちゃったら嫌だし。」
段々と落ち着いてくる。
🤖「私の心当たりは宛先不明の奴に繋がるか分からないけど、確実にその情報は持ってるはず。無闇矢鱈に突撃して類が殺されでもしたら元も子もないから。」
🌟「だが、どうするんだ?早く助けなくてはッッ、」
🤖「……早く助けたいのは山々よ。今も酷いことが行われでもしたら、」
寧々の声が震え出す。こんなに冷静にしているがやはり怖いのは怖いだろう。オレはだってどうするべきか分からないんだから。
🤖「…類には悪いけど情報集めで最短、1ヶ月はかかる。」
🌟「は!?!?1ヶ月!?!?」
🤖「それが一番の最短よ、」
1ヶ月!?1ヶ月もあの状況なのか!?なにか手を打たなければあのままボロボロにッッ、
🤖「ッッ、私だってッッ、」
寧々の大きな声に驚く。あまり大きな声なんて出さない、あの寧々ですら相当応えてるんだろう。
🤖「1ヶ月もあんな状況なんて絶対に嫌ッッ。今にでも殴りに行きたい。だけど…情報がなきゃ、また同じことが起こる可能性があるから…、。」
もし、先輩の過去が関わっているなら尚更だった。相手は執念深く、しつこく付きまとう奴だ。
🤖「ここで根は切っとかないと、」
🌟「…最もだ。オレだって殴り殺したい。だが、これ以上先輩を苦しめないためにも。」
待っていろ。必ず見つけて捕まえてやる。