テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🩵みーな:「…………」
静かなスノーフルを、一人の少女が歩いていた。
青いジャージ。
茶色の髪。
腰には赤いナイフ。
🩵みーな:「……やっぱり、私が行くしかないよね」
彼女は足を止める。
🩵みーな:「きりゅう……」
昨日から、きりゅうの様子がおかしい。
キューカンバーがいなくなったこと。
そして――きりゅう自身の気配。
以前とは、明らかに違っていた。
🩵みーな:「みんなには、ここにいてもらおう」
仲間の中でも、みーなは特に冷静だった。
状況を整理し、周囲を動かす。
もし彼女が生きていれば、仲間たちがまとまってしまう。
それは――マーダーキリュウにとって厄介だった。
だから。
最初の標的は、みーな。
🩵みーな:「……きりゅうを、一人にはできない」
そう呟き、歩き出す。
–−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
廃墟
🧣Dustきりゅう:「…………」
一人、廃墟の中に立っていた。
白いフード。
黒い服。
そして腹部に刻まれた――
「苦」
🧣Dustきりゅう:「…………来たか」
🩵みーな:「……やっぱり、ここにいた」
🧣Dustきりゅう:「みーな」
🩵みーな:「きりゅう」
二人はしばらく見つめ合う。
🩵みーな:「……キューカンバーのこと、聞いたよ」
🧣Dustきりゅう:「…………そうか」
🩵みーな:「……殺したんだよね」
🧣Dustきりゅう:「…………ああ」
🩵みーな:「どうして?」
🧣Dustきりゅう:「…………」
きりゅうは答えない。
代わりに、右手をゆっくり上げる。
🩵みーな:「……!」
――瞬間。
地面から巨大な骨が突き出した。
🩵みーな:「ッ!」
身体を横へ投げ出す。
骨が、ほんの数センチ横を通過する。
🩵みーな:「……危なっ」
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「今の……」
🧣Dustきりゅう:「避けたか」
🩵みーな:「私、回避にはちょっと自信あるから」
🧣Dustきりゅう:「知ってる」
🩵みーな:「……なら、どうして?」
🧣Dustきりゅう:「お前の勘を……潰した」
🩵みーな:「…………え」
🧣Dustきりゅう:「お前は勘で、次に何が起こるかを読む」
🩵きりゅう:「だから――」
🧣Dustきりゅう:「俺が何をするのか、分からなくしてやった」
🩵みーな:「…………」
みーなの表情が変わる。
🩵みーな:「なるほど……」
🩵みーな:「つまり、魔力で勘そのものを掻き消したんだ」
🧣Dustきりゅう:「そういうことだ」
🩵みーな:「……だったら」
ナイフを構える。
🧣みーな:「勘がなくても避ければいい!」
――ダッ!!
みーなが一気に距離を詰める。
🧣Dustきりゅう:「……!」
赤いナイフが振り抜かれる。
きりゅうは身体を反らして回避。
しかし――
🩵みーな:「まだ!」
二撃目。
三撃目。
四撃目。
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「はぁっ!」
攻撃を繰り返す。
きりゅうは後退しながら、それを避け続ける。
🩵みーな:「……どうしたの」
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「その程度じゃ、私には当たらないよ」
🧣Dustきりゅう:「…………そうか」
🩵みーな:「……?」
🧣Dustきりゅう:「なら、試してみるか」
――ドンッ!!
無数の骨が一斉に出現する。
🩵みーな:「ッ!?」
前。
後ろ。
左右。
頭上。
逃げ道を塞ぐように、無数の骨が迫る。
🩵みーな:「……っ!」
身体を捻る。
一つ。
二つ。
三つ。
次々と攻撃をすり抜ける。
🩵みーな:「まだ……!」
骨と骨の僅かな隙間を通り抜け、きりゅうへ接近する。
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「もらった!」
ナイフを振る。
――ガキンッ!
きりゅうの腕で受け止められる。
🩵みーな:「……!」
🧣Dustきりゅう:「惜しかったな」
🩵みーな:「……まだ終わってない!」
距離を取る。
息を整える。
🩵みーな:「……勘が使えなくても」
🩵みーな:「私には、経験がある」
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「私は……諦めないよ」
🧣Dustきりゅう:「…………そうか」
きりゅうは静かに目を細める。
🧣Dustきりゅう:「だから、お前は厄介なんだ」
🩵みーな:「…………」
🧣Dustきりゅう:「頭が回る」
🧣Dustきりゅう:「仲間をまとめられる」
🧣Dustきりゅう:「そして……諦めない」
🩵みーな:「それの何が悪いの?」
🧣Dustきりゅう:「…………」
🧣Dustきりゅう:「悪くない」
一瞬だけ。
きりゅうの表情が曇る。
🧣Dustきりゅう:「だからこそ……ここで止める」
🩵みーな:「……きりゅう」
🧣Dustきりゅう:「…………」
みーなは再び構える。
🩵みーな:「なら――」
🩵みーな:「最後まで、私は戦う」
――突撃。
🧣Dustきりゅう:「…………」
みーなのナイフが迫る。
しかし。
きりゅうは避けなかった。
🩵みーな:「……は」
その瞬間。
――ドゴォッ!!
みーなの足元から、巨大な骨が突き出す。
🩵みーな:「――ッ!?」
身体が宙へ浮く。
🩵みーな:「しまっ……!」
🧣Dustきりゅう:「…………」
🩵みーな:「まだ……!」
身体を捻り、直撃を避けようとする。
しかし――
🧣Dustきりゅう:「……ツメが甘いんだよ」
背後。
🩵みーな:「…………!」
別方向から現れた骨が迫る。
🩵みーな:「きりゅう……!」
――グサッ。
静寂。
みーなの動きが止まる。
しばらくして、力が抜ける。
地面がみるみる紅に染まる
🩵みーな:「…………」
🧣Dustきりゅう:「…………」
きりゅうは、ゆっくりとみーなの前に立つ。
🧣Dustきりゅう:「……お前は、本当に強かったよ」
🩵みーな:「…………」
🧣Dustきりゅう:「だから……」
きりゅうは目を伏せる。
🧣Dustきりゅう:「……ごめん」
🩵みーな:「…………きりゅう」
かすかな声。
🧣Dustきりゅう:「…………?」
🩵みーな:「……みんなを……お願い……」
🧣Dustきりゅう:「…………」
みーなの身体から、力が抜ける。
――静寂。
🧣Dustきりゅう:「…………」
そして。
YOU WIN!
0 GOLD
??? EXP
🧣Dustきりゅう:「…………また一人」
背後から、声がする。
☠️ファントムキューカンバー:「…………」
☠️ファントムキューカンバー:「何をしている?」
🧣Dustきりゅう:「…………」
☠️ファントムキューカンバー:「お前は、みんなの犠牲を無駄にするつもりか?」
🧣Dustきりゅう:「……分かってる」
☠️ファントムキューカンバー:「なら、進め」
🧣Dustきりゅう:「…………ああ」
きりゅうはフードを深く被る。
その姿は、もう――
かつてのきりゅうとは違っていた。
最初の標的、みーな。
そして。
虐殺は、まだ始まったばかりだった。
ちぇーん
1,435
きりゅう
974
らいち.doms.com
658
コメント
1件
うわっ……みーな、やられちゃった……。でも彼女の「勘がなくても避ければいい」って台詞、めちゃくちゃかっこよかったです。経験と諦めなさで真正面から挑む姿に胸が熱くなりました。きりゅうの「ツメが甘いんだよ」の一言が逆に、みーなの本気を認めてるようで切なかった……。連載2話目でここまで引き込まれる世界観、続きが気になります!