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えぇ!?まぁ、人間は追い詰められたら簡単にすべてを諦めれるもんな…自分を自分で傷つけることに異常さを感じなくなるし…そこまで追い詰めてるっていうのを気づきもしない人たちは、やっぱり心が寂しいんだろうね
カンカンカン…
階段を登る音が周囲に響いた。私は何も考えずにただ体が動く方へ歩いていった。夕方。太陽が沈みそうなとき。私は1人,廃ビルの屋上にいた。なんだろう。身体が軽い気がする。今ならなんでも出来そう。例えば空を飛ぶとか。
あーでも,その前にやらなきゃいけないことがあったんだった。
私はスマホを取り出して,あるアプリを開いた。あの日からずっと開いていなかったアプリ。アイコンを見ることさえ久しぶりに思う。画面をスクロールして,ボタンをタップ。キーボードを出して文字を打ち込んだ。少し待っている間に歌を歌おう。お気に入りの曲を。今まで何度も救われてきた曲を。ありがとうと決別の気持ちを込めてただひたすらに歌った。人が集まってきた。私は何も言わずに歌い続けた。そして…
「ありがとう。さよなら…」
今度こそサヨナラだ。アプリは勝手に切れる。私がいなくてもちゃんと終わってくれるから。さぁ,早くラクになりにいこう。柵に手を置きこの身を夕空に投げだした。