テラーノベル
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ど田舎に住む女の子、無二は夜散歩してたら
「吸血鬼が出たー!」
騒ぎが起きていた
吸血鬼は灰色っぽい髪の着流しの青年
まだ近くにいるだろうという
村の男たちが捜していた
「無二さん、夜一人で歩かないで。女の子だし、襲われるよ」
近所の人に言われ(近所といっても3キロ離れてる)
「大丈夫です、護身術習ってるんで」
無二は自分の家までせかせか歩いた
玄関ドアがちょっと動いた気がして無二は気のせいかと思いながら入った
入るとクローゼットがパタンとしまったのがみえて「えっ!」となった
クローゼットを勇気を出して開けると青年が服の中にいた
灰色の髪、着流しを着て暗い青色の瞳をしていた
はだけた胸からは筋肉が見え、背も高い
(この人が吸血鬼?きれいな顔してる…)
無二は思わず見つめていた
青年のほうも無二を見つめている
ドンドンと玄関ドアがなった
無二はクローゼットを閉めて玄関ドアを開けると一条だった
「無二、大丈夫か。変な奴いなかったか」
「いませんよ。心配してくれてありがとうございます」
無二は玄関ドアを閉めた
一条が走り去っていくのを見てクローゼットを開けると青年は微笑していた
「助けてくれてありがと」
「い、いえ」
無二は吸血鬼を助けてしまった
吸血鬼の小湊は無二と二人暮らしすることになった
小湊はクローゼットの中がごちゃごちゃしているのできれいに畳んだりハンガーにつるしなおしたり、無二が出掛けている間、無二の家の中をきれいに掃除したりしていた
無二と小湊が談笑していると、一条がやってきた
小湊をクローゼットに隠した
「今、男の声がしなかったか」
「テレビの音ですよ」
「無二も話してたじゃないか」
「私も独り言を言ってて」
一条が不審そうにあたりをみまわす
「まだ吸血鬼が捕まってないんだ。無二、優しいから吸血鬼を助けたりするなよ?助けられた吸血鬼は体を使って誘惑するって聞いたから」
無二は誘惑されるのをイメージして赤くなった
「そんなことされませんから帰ってくれませんか」
「どうした無二、赤くなって」
「もういいから帰ってください」
無二は一条を押す
「無二が心配だから泊まろうかな」
「そうやって言うのって私のこと女として意識してないからですか」
「意識してるさ。何されるか分からんから言ってるんじゃないか。俺に女として見てほしいの?」
無二は一条に見つめられて照れて
「別にそういうわけじゃなくて、やっぱり帰ってください!」
「分かったよ…」
一条は帰っていった
コメント
4件
新シリーズだぁ〜!✨ 今回も素敵でした、いいね失礼しまーす!✨