テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#Snow Man
桃紫 さく🌸
8,629
#Snow Man
fura
5,008
junp_Sn-Fk.
1,000
(佐久間視点)
「……翔太、ふっか、準備できた?」
「もちろん」
「んふふ、楽しみだね、わら」
ヒソヒソと小声で、俺らは会話する。
今からやること、俺たち3人の、さいっこうに青春でさいっこうに目立つ企画……
放送器具の電源を入れてっと…
これで、準備は完了。
「さぁて、後は全力で楽しむだけ」
ニヤリと笑って、俺は放送室のマイクを手に取った。
『………んっん…お前らー!!!!聞こえてるかーー!!!!!』
校内に、佐久間の大きな声が響く。
生徒、教師、一般客…校内にいる全ての人が驚いて動きを止める。
『この文化祭を、我々が乗っ取りに来た!!!!』
動きが止まる校内に佐久間の声が響き続ける。
『この文化祭、我々に乗っ取られたくなければ…』
佐久間はここで一度言葉を切る。
続いて聞こえてきた声は…
『はいは〜い、怪盗Fだよ〜。みんな、頑張って俺のこと見つけてね〜、わら』
『怪盗Wだ。お前らにはぜってー捕まんねえからな』
佐久間以外の2人…
怪盗Fこと深澤と、怪盗Wこと渡辺の声がした。
それだけで、校内のざわめきは大きくなる。
『そして!怪盗S!!我々を見つけて捕まえることだな!!にゃ〜はっははー!!!』
最後に、怪盗Sこと佐久間が大きく笑う。
怪盗を名乗る3人VS校内にいる全員のかくれんぼ。
佐久間の考えた、“さいっこうに青春で、さいっこうに目立つ“大企画の全貌だった。
『あ、ちなみに…俺ら…じゃなかった。我々のうち1人を見つけて捕まえるごとにご褒美もあるよーん!』
一瞬ボロが出かける怪盗Sの言葉で、さらに校内の熱気が高まる。
『生徒だけじゃない!先生も一般の方々も!!みんなが警察!!』
この場にいる全員を強制的に巻き込む企画。
『ちなみに、見つけるだけじゃダメ!ちゃーんと捕まえてね!』
一通りのルール説明を終える。
すでに校内にいる人たちは動き出している。
『最後に、怪盗Fと怪盗Wからもコメントもらっちゃおっかな』
怪盗Sは、マイクを2人に差し出す。
『……遠慮とかいらねぇ。お前ら、全力で来いよ』
怪盗Wの一言。
だが、確かに熱のこもったその一言は、より参加者のやる気を引き出す。
『…うーん…そうだなぁ、なんて言おっか?わら』
次に続いた怪盗Fの声。
楽しそうにしばらくうんうん言いながら、ようやく発言する。
『老若男女問わず、俺が欲しいんだったらさ、みんなの本気見せてみてよ』
挑発するような一言。
2人の言葉で、最高潮の熱気はさらに高まる。
こうして、この場にいる全員を巻き込んだ大型かくれんぼは開幕したのだった。
(渡辺視点)
「これでよーし!さぁ、捕まんないように逃げようぜ!!」
佐久間が……怪盗Sか。
怪盗Sが放送器具の電源を切ってのを確認する。
放送室の使い方は、会長から教えてもらったらしい。
……ほんと、よくこれで許可取れたな…
「んじゃ、とりま窓から逃げますか!」
「「は?」」
ふっか……怪盗Fの急な発言に、俺らは目を丸くさせる。
窓から…?
「だって、俺らが放送室にいることはバレてるじゃん?だったら外から逃げないと捕まるよ?」
確かに…
俺と怪盗Sは顔を見合わせる。
それは考えてなかったな。
「………って待て待て、ここ2階だぞ?」
「そうだそうだ!お前、本気…?」
一瞬納得しかけたけど、俺らは安全面を思い出す。
いくら設定が怪盗だからって言って、窓から飛び降りれるわけないだろーが!!
「ん〜、問題ない!!だってみて!あそこに体育倉庫の屋根あるでしょ?そこに飛び移れる距離だし、その後は近くに生えてる木を伝ってけば、地上に降りるよ!」
……こいつ、ぶっ飛んでやがる…
この発言をするのが佐久間ならわかる。
そしたら、それは無理だよの一言で終わらせられる。
でも、こいつなら……?
俺の頭によぎったのは、あのあだ名だった。
……“堕落した優等生”…
まだ、こいつの頭はあの頃のままだったら…?
そんなことを考えたら、物理的に可能な気もしてくる。
もちろん、隣で口を半開きにして固まる佐久間も同じこと考えてるんだろうな。
「………それは計算?」
念の為に聞いとく。
安全面、大丈夫なんだろうな?
俺の質問に、ふっかは微笑んで答える。
「2人の運動神経が2年前と変わってないなら、安全だと思うよ。………俺の計算ならね」
「「………っ!」」
久しぶりに見たふっかの顔。
2年前と変わらない、勝ちを確信した時の策士の顔だ。
なんだよ、まだ優等生の頭のまんまかよ。
………こいつの計算は、絶対外れない。
俺と佐久間には到底追いつけないけど、こいつの昔の成績がそれを物語ってる。
「じゃ、やるしかないっしょ!」
佐久間が軽く伸びをする。
俺らは、片手に持ってた仮面をつけてっと……
これで少しは怪盗気分を味わうってことで。
「よし、行くよ!!!」
ふっかの声を合図に、俺らは空を初めて飛んだ。
(阿部視点)
………始まってしまった…
佐久間たちの特大企画が……
うわぁ…俺の予想通り、生徒と一般客はすごい探し回って収拾つかないくらい大渋滞…
先生はみんな焦ったり、説教するために3人を探し始めてる…
すごいな、ほんとにみんな巻き込んだよ…
「………あ、いた!阿部!!」
「照!!」
よかった。
ここで照と合流できるのはでかい。
「これ、どういうことだよ…?」
「ごめん、俺が許可した」
「は!?」
先生に怒られても助けないっていう条件だったけど…まさかここまで祭りみたいになるなんて…
「これの主犯、佐久間先輩と…?」
「あとは多分…深澤先輩と…」
「やっぱりあいつもいんのかよ…」
あと1人はたしか、佐久間と仲が良かった先輩……
「翔太のことかな?」
「「宮舘先輩!!」」
ここで宮舘先輩とも合流できるなんて…!!
結構心強いかも!!
『我々を見つけて捕まえることだな!!』
佐久間……怪盗Sのセリフが脳裏をよぎる。
これは、この場にいる全員への挑戦状。
つまり、俺たちも参加していいってわけで………
「……照、宮舘先輩、協力してもらってもいいですか?」
誰が1番に見つけるかもわからない状況で…
「俺らで、怪盗たちのことを捕まえましょう」
面白いじゃん。
だったら、俺らも思いっきりその勝負に乗るよ。
照は真剣な表情で、宮舘先輩は少し楽しそうに頷いた。
(ラウール視点)
「なんか、お客さん減っちゃったな〜」
せっかくいっぱい準備したのに、さっきの放送で全部持ってかれちゃったや。
いつの間にか教室の人数も減ってるし、みんなストライキなんて酷いよ〜!
「………かくれんぼ、か…」
「ん?もしかして、めめもやりたいの?」
隣に一緒に座ってためめが、急に呟いた。
なんか、めめの目、すごいキラキラしてる…
「まぁ…お客さんもいないし、俺らも参加する?」
「どうせ暇だし。よし、行こう」
俺の提案をすぐに承諾するめめ。
相当やりたいのかな、かくれんぼ。
「……ま、まってや〜!!」
「「ん?」」
この聞き馴染みのある関西弁は…
「康二くん!?え!?いつから!!?」
康二くんじゃん!!なんでここに…っていうか、いつからここにいたの!?
俺とめめは目を丸くさせながら、這い出てきた康二くんを見つめる。
「お、お化け屋敷の途中で、腰抜けて……出られなくなってて…」
………ほんとに、どれくらいここにいたの?
「大丈夫?立てそ?」
「はぁっ…!め、目黒くん…ほんまそれあかんわ…///」
「……?」
うわぁ、またやってるよ…笑
康二くんにだけやる王子様ムーブ。
本人が無意識なのがよくないよねぇ、笑
「じゃあさ、康二くんも一緒に怪盗探しいこ!」
「……へ?怪盗…?」
きょとんとする康二くんの手を取って、俺らは走り出す。
「え?ちょ、なんの話!?クラスは!!?」
「ストスト!!よーし、1番に見つけるよ〜!」
「スト!?え?!」
「……ストってなんだ…」
混乱する康二くんとストの意味がわからないめめを無視して、俺はガンガン進む。
こういうのは、やっぱり1番目指したいもんね!!
コメント
3件
めっちゃ面白いやんけぇ😏♪ だ〜れが、だ〜れを見つけるかなぁ?
**第11話、めっちゃ熱かったわ!** 文化祭乗っ取りって発想、佐久間らしい暴走っぷりで笑ったし、3人で怪盗コスプレして校内かくれんぼって、青春の無駄遣いが最高すぎる🔥 特に深澤の「計算なら安全」って策士顔、めっちゃ刺さった。そんで康二がお化け屋敷から這い出てくるシーン、めめの王子様ムーブも含めて草。 次、誰が捕まるのかドキドキするわ!