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「病院行こう。」
「…は?」
週が明けた月曜日。昼休みにみんなでお昼ご飯を食べてる最中に俺は涼太に言った。ほかの奴らはその様子を静かに見守っている。
「いきなり…だね?ってか俺体調良くなったよ?」
「そういうことじゃなくて。」
「…?」
「あー…何て言えばいいんだ?」
俺が悩んでると阿部が静かに言った。
「まぁ病院なんだけど…詳しく言えばカウンセリングだね。」
「…カウンセリング?」
「うん。昨日までの舘さんを見てそう判断したの。」
「体調崩しただけだけど…?」
「…翔太から舘さんの今までのこと聞いたんだよね。」
「…!」
「あ、翔太は悪くないよ。俺たちが問い詰めただけだから。」
「…うん。」
「今までの話を聞いた限りで、俺の憶測でしかないんだけど…多分舘さんが体弱いのって精神的に疲れてるからだと思う。」
「…な、んで…」
「親御さんを亡くしていて一人暮らし、体が弱くてよく休んじゃう、前まで学校内でいじめにあっている。」
そこまで言うと、阿部は悲しそうに顔を歪めた。
「…普通でいれるわけないんだよ。」
「っ…!」
「前みんなで舘さんを看病したときも舘さんは無理やりって感じでご飯食べてたでしょ?」
「そ、んなこと…」
「…言った方がいい?」
「…ごめん。」
「ううん、大丈夫。…ねぇ舘さん。」
「…何?」
「…今まで頑張ったね。お疲れ様。」
そう言って阿部は涼太の頭を撫でた。するとそれがスイッチだったかのように、涼太が声をだして泣き始めた。
「~っ、ぅあ…うぅ…」
「舘さん頑張ったねぇ。えらいえらい。」
「ごめ、ん…ごめんっ…」
「大丈夫、よく耐えたよ。」
ぼろぼろ泣く涼太をみんなで励まし続けた。気がつくと学校は終わっていて、もう終わってんじゃんってみんなで笑いながら学校を出た。