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2,024
211
にさん(23)
今日もいつも通り神社へ向かう。
毎日の日課。
「たちばな〜!」
「、あにっしー?」
でも最近たちばなはおかしくなる。
俺の体もだんだんおかしくなっていく。
たちばなの瞳が確かに紅かった。
何をしていたのだろう。
知る由もない。
「ツツジ探しに行くよ! 」
「うん!」
「ツツジの花はね、あそこの山にいっぱい咲いてるんだよ!」
「そうなんだ、?」
「うん、でも崖もあって危ないから気をつけてね!」
「崖、?こわい……」
「大丈夫!!」
「わ、わかったよぉ、」
子供には厳しい山道を抜け、山の奥に入った時ツツジがそこにあった。
こんな険しい山道に不釣り合いな綺麗な色。
違和感。
「ほらっ!いっぱいある!」
「すごい…」
「沢山持って帰ろうね!」
「うん!」
それから俺とたちばなはツツジを沢山取ったりたまに吸ったりした。
そういえばこの山には噂がある。
もう少し進んだところに隧道、つまり昔使われていたトンネルがある。
そこの隣に防空壕らしきものもある。
そこには戦死した兵士や子供の霊が出るという。
隧道の真ん中辺りに行くと怪奇現象が絶えないと。
あくまで噂だ。そんなの面白がったヤンキーかテレビ局の人達ぐらいしか行かない。
でもこの山は呪われてる。
木に御札の残骸。藁人形が落ちていたり。
崖があるので自殺者も絶えない。
自殺者は取り憑かれたようにここへ導かれる。
呪いの山だから地元の人は誰も近づかない。
近づくわけがない。
でも年に一回必ずひとりがここで死ぬ。
みんなそれを霊に選ばれた生贄と呼んでる。
ここに導かれる者はだれも助けてはくれない。
死ぬ運命。
たちばなはその事を知ってるのだろうか。
知らないのならここは危険だ。
はやくかえらなきゃ
「たちばなー!」
「なぁに?にっしー」
「やっぱ、ここ、危険だから帰ろう、?」
「…どうして?」
「……あそこの隧道、おばけでるの、だから、」
「…にっしーが怖いならもう帰ろうか」
「うん、」
その時突然強風が吹いた。
自分の帽子が飛んで行った。
咄嗟に帽子を取るために体が動いた。
そして崖の上に乗った途端崖が崩れて視界が反転した。
落ちる。
もうこの高さは助からない。死ぬ運命なんだ。
俺は生贄になるんだ。
下から無数の手が伸びる。
これが死へ導こうとする幽霊だろうか。
まだ生きたかった。
「にっしー!!」
さようならぼくのかみさま。
コメント
2件
実際、崖から落ちるってなったら怖いよなぁ... ポケ◯ンとかのシーンであった時何故か自分も目閉じちゃってた()