小さい頃から、兄様が好きだった
遊んでいる時の顔も、笑いかける顔も全てが愛おしく感じたの
兄様になら私の全てをあげられたわ
でもね、、そういうのってずっと叶わないじゃない?
ある日を境に兄様は私を怖がるようになったわ
私を見る度に怯えて、逃げて………
恋をしたことのある乙女なら分かるんじゃない?
私の気持ちが
好きな人に避けられる生活はとても辛いってこと
でも、私は耐えたわ
だって気づいていましたもの
兄様に恋人がいることに
信じたくはなかった事実だったわ
いいえ、認めたくなかったわ
悲しいし、苦しいし、何なら私の方が先に好きになった
相手が憎かった、殺したくなるほどに
でも、それと同時に……
そう思った時には、私の恋物語は幕を閉じた
私だって感じていたわ
そろそろ諦めないといけないって
迷惑になってしまうって
でも、、それでも、私は兄様を愛していた
「愛していますわ、兄様」
ずっと、ずっと、貴方を愛していました
そんな言葉をいつか、言ってみたかったわ
「じゃあ、伝えようよ」
「好きなら、正面から告白しよ?」
「大丈夫!ベラちゃん、可愛いよ!」
…でも、もう無理なの
「諦めちゃうの?」
「諦めない事も必要!」
そんなこと言ったって……
「そんなの分からないよ?」
……出来ない、いや出来るはずがない
でも、私だって
諦めたくないわよ!!
兄様と恋人になりたいし、兄様とずっと二人でいたいわよ!
でも! もう決まったのよ!
兄様には愛した人がいるの!
「……それが本当かは分からないでしょ?」
「それとも、何もせずに諦めるの?」
……………
そんなの、分かっているわよ
「……中途半端で諦めないで、心から愛した人がいるのなら、もっと諦めたらダメ」
「……私に出来るかしら?」
「!!、うん!」
「失恋した時は、2人で泣こう?」
そんな前向きな貴方に、私は勿体ないわね
「えぇ、私やってみますわ!」
「ありがとうエスティ、あなたのおかげで勇気が出ましたわ」
「そうね、失恋の時は必ず2人でよ?」
希望は分からないし、正直怖い
でも、、、
ずっと後悔するよりかは、砕けてスッキリした方がマシよ
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