コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私
達は今まさに世界の破滅の危機に直面している。それは人類滅亡に匹敵する程の危機であり、それを回避する手段はもはや存在しないに等しい……だがしかし! 我々には最後の切り札があるのだ!! この世で最も崇高なる存在にして全ての生命の母、その名は『母上様』!!! 我々は彼女の助力によって生まれ変わる事ができ、また未来を切り開く事ができるのだ!! さあ諸君、立ち上がって共に叫ぼうではないか―――ッ! 我等と共に『聖女』を讃えよぉおおおおお!!!……ふぅ。つい熱くなってしまったな。少し落ち着こう。まずは現状の確認からだ。
現在時刻は午前4時ジャスト。場所は異世界にあるとある王国の首都、その中心に位置する王城の一室にて俺は目覚めた。俺の名前は田中太郎、年齢不詳、職業フリーター、趣味はゲームと漫画を読むこと。
そんなどこにでもいる平凡な人間だった筈なのだが、ある日突然不思議な光に包まれて気がつけばこの世界に居た。それから早3ヶ月が経過しているが未だに元の世界に戻る術は不明のままだ。いやまぁ別に帰りたいわけでもないけどさ。ただなんつーかな……こう……暇つぶしには丁度良いんだけどなんかこう、釈然としないと言っちゃうのかね?
「あ~……なんか面白いことねぇもんかねぇ」
「マスターさん!おはようございます!」
「おぉ、アンタかい」
「はい!今日もいいお天気ですね!」
「そうだね。ところで今朝は何時くらいに起きた?」
「えっと確か4時頃でしょうか」
「そうか。じゃあ今の時刻は分かるかい?」
「あっ!ごめんなさい!5時過ぎですか!?」
「うん正解だよ」
「よかったぁ~!また遅刻したらどうしようかと思いましたよ」