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#まじっく快斗 # 名探偵コナン
pr様_@
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東都タワーでの契約を交わしたその夜。新一が翔を連れて向かったのは、明かりの消えた工藤邸だった。
リビングの扉を開けると、そこには帰国したばかりの母・工藤有希子が、落ち着かない様子でソファの前に佇んでいた。
「――母さん。連れてきたよ」
新一の声に、有希子がハッと振り返る。その視線の先、新一の後ろから一歩前に出た翔の姿を見て、有希子の瞳から大粒の涙が溢れ落ちた。
「翔……っ! 翔なのね……!」
有希子はヒールの音も気にせず駆け寄り、翔の身体を壊れそうなほど強く抱きしめた。
「母さん……ただいま。心配かけてごめん」
少し気恥ずかしそうに、だけど愛おしそうに、翔はその小さな背中に手を回す。有希子は翔の頬を両手で包み込み、何度も何度もその顔を見つめた。
「本当に、本当に新ちゃんにそっくり……。大きくなったわね、私の可愛い翔……! もう、どこにも行っちゃダメよ?」
「分かってるよ。新一兄ちゃんにも、たっぷり絞られたからさ」
翔がクスクスと笑いながら、後ろに立つ兄を「新一兄ちゃん」と呼ぶ。その響きに、新一は少し照れくさそうに鼻の頭を掻いた。
ひとしきり涙を流したあと、有希子は翔の手を握ったまま、真剣な表情で問いかけた。
「ねえ、翔。貴方は新ちゃんと同じくらい頭が良い子なのに……どうして如月の名前を騙って、あんな怪盗なんて危ない真似を始めたの? 何があったの?」
新一もまた、黙って翔の答えを待った。なぜ弟がキッドの味方をしていたのか、それは新一にとってもずっと引っかかっていた疑問だった。 翔はリビングの窓の外、月が輝く夜空を見つめながら、静かに語り始めた。
「……江古田高校に転校したばかりの頃、偶然知っちゃったんだ。僕の唯一の親友である黒羽快斗が、あの『怪盗キッド』だってことにね」
「黒羽……? じゃあ、今のキッドは盗一さんの……」
有希子がハッと息を呑む。工藤家と初代キッド(黒羽盗一)には深い因縁があったからだ。
「快斗は、8年前にマジックの最中に事故死したって言われている父親の死の真相を、一人で追ってる。命を狙われながら、命がけで『ビッグ・ジュエル』を探し回ってるんだ。あいつ、普段はバカみたいに明るいクセに、夜はたった一人でそんな途方もない孤独と戦ってた……。工藤の血のせいかな、あいつの裏の顔に気づいたとき、放っておけなかったんだよね」
翔は少し苦笑いしながら、自分の左手を見つめた。
「探偵の真似事をしてあいつを追い詰めるのは簡単だった。でも、僕はあいつの『友達』として、あいつが闇に葬られるのだけは阻止したかった。だから、持ち前の知識で空飛ぶスケボーを作って、猫のお面をかぶって、気まぐれにキッドを助ける『怪盗CAT』になったんだ。……あいつを、一人きりにしたくなかったから」
それが、翔が怪盗を始めた理由だった。犯罪を楽しんでいたわけではない。ただひたすらに、大切な親友の命を守るため、彼の孤独に寄り添うために、翔はあえて影の世界に身を投じていたのだ。
「翔……」
新一は弟の背中を見つめ、胸が締め付けられるような感覚を覚えた。どこまでも優しく、そしてどこまでも真っ直ぐな、自分と同じ工藤の知性と正義感。使い道を間違えてはいたが、その根底にあるのは純粋な「誰かを救いたい」という想いだった。
「でも、もう終わりだよ」
翔は振り返り、新一と有希子に向かって、今度は迷いのない満面の笑みを浮かべた。
「新一兄ちゃんが、キッドの手錠はかけないって約束してくれたからね。あいつの命が守られるなら、僕が闇の中にいる必要はもうない。これからは工藤翔として、新一兄ちゃんの最高の相棒になってみせるよ!」
「ふん、当たり前だ。これからは死ぬほどこっちの仕事を手伝ってもらうからな、翔」
新一はそう言って、翔の頭を少し乱暴に、だけど嬉しそうに撫で回した。
「もう、二人とも最高にカッコいいわ! 私の自慢の双子の息子たち!」
有希子は再び二人を両腕で抱きしめ、今度は幸せそうな大笑いを響かせた。
隠されていた血脈が一つに繋がり、光の探偵と、影を抜けたもう一人の天才。二人の工藤が並び立つ、新しい時代の幕開けだった。
コメント
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みぅです🤍🥀 第6話、読み終わりました……。 翔が怪盗CATだった本当の理由、胸がギュッと締め付けられました。親友の孤独に気づいて、一人にしたくないからって、影の世界に飛び込むなんて…その優しさ、重すぎて泣けます。 でも新一兄ちゃんが「手錠はかけない」って言ってくれたから、もう翔が闇にいる必要はないんだって思えたのが、本当に救いでした。二人の工藤が並び立つ、めちゃくちゃかっこいい終わり方でした🌙