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それっきり、彼は黙り込んでしまい、やがて私に目を合わせることもなく、ようやく口を開くと、


「……もう今夜は、帰りなさい。……まだ、帰れる時間なはずですから」


帰るよう促す一言だけを低く吐いて、また押し黙った。


「私の言い方が過ぎたのなら、すいません…」


彼の今までの振る舞いを私自身が許せたわけでもなかったけれど、仮にもし傷つけてしまったのならと、申し訳ないような気持ちが湧いて、そう謝罪をすると、


「……謝る必要などは、ありません。あなたは、真実を言っただけなので……それに謝られたところで、事実は何も変わらないのですから……」


彼は、さっきの口ぶりと同様に、いつもの責めの強気さが微塵も感じられないような話をして、


「……帰りなさい、もう…」


とだけ、ただ頑なにくり返した……。

「責め恋」美形な医師は、サディスティックに迫る

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