『大切な想い出』
人を好きになれなくなった。
それは、恋愛的な意味で。
多分、自分が求めている相手の理想が高いのか、もしくは恋愛に興味が無くなったかのどちらか。
おそらく、余はどちらにも当てはまる。
前に進むというか、新しい恋ができないせいでずっと、昔付き合ってた人に恋をしてしまっている。
多分、もうその人しか好きになれないのかもしれない。
けど、その人と復縁することはできない。
今は、ただの”友達同士”だから。
「しゅば〜」
「おい、くっつくな💢」
「嫌なのら〜」
「…2人とも仲良いんだな!!」
「別にそんなことねぇーよ。」
「しゅばったら照れちゃって〜。」
「照れてない。」
(なんか、見せつけられてる気がするんだけど…)
「あ、そうだあやめ。」
「?」
「前、サシでラーメン行こうぜーって誘ったじゃん?」
「あ、うん。」
「行けてなかったし、今日行かね?」
「いいよ〜。」
「じゃあ、帰りに一緒に行こうなー。」
「うん!」
「しゅば、んなたんとはどこか一緒に行かないのら?」
「今度な、笑」
「えぇー」
「2人でどこか出かけるの久しぶりだな。」
「そうだね。」
「てか、2人っきりで話すのもあんまだったよな。」
「そういえば、そうだね。」
「この前、あやめの配信にあやスバ過激派いなかったか?笑」
「いたいた。まだ残ってたんだ〜って思ったよ笑」
「それな〜。てか、いつからだろうな…2人でコラボしなくなったりとか、出かけなくなったのは…。」
「余は覚えてないぞー。」
「ま、数年前の話だもんな。」
「うん。」
本当は、覚えてるよ。
余は、スバルとの想い出全部覚えてるよ。
_スバルと別れた日は、今日のように2人でラーメンを食べに行った気がする。
お腹いっぱい、ラーメンを食べて公園のベンチで休憩して、どこかのカフェに入ってケーキとか食べて…。
楽しい1日だった。
別れを切り出しのは余だった。
理由は、スバルを縛りたくなかったから。
スバルのことを好きな人は他にもいるし、余のせいでみんなが遠慮してしまう。
だから、友達という関係に戻ろうとスバルに言った。
理由を聞いたスバルは、少し悲しそうにしながらも「わかった。」と返してくれていたと思う。
別れを告げ、その日は解散した。
帰り道、余はなぜか涙を流した。
自分が別れたかったから、別れただけ。
理由なんてのは、建前で普通に冷めていた。
だけど、本当のことを言ったらスバルはきっと傷ついてしまう。
だから、嘘の理由を言って別れた。
未練とか、後悔とかはないはず。
なのに、涙が頬をつたって流れていった。
泣いて初めて気がついた。
余は、スバルのことが本当に好きだったってことに。
「あやめ?」
「え、なに?」
「ラーメン、食べないのか?」
「へ?」
気がつくと、もうお店について注文をしていたようだ。
机には、ホカホカと暑そうなラーメンが置いてあった。
「た、食べる!」
「あやめ、今日様子おかしくないか?」
「そ、ソンナコトナイヨ…」
「嘘下手すぎだろ、笑」
「…」
「で、何があったんだ?」
「なんも無いよ。」
「はぁ?全然、そんなふうには見えなかったけどな。」
「…ただ、想い出してただけだよ。」
「思い出してた?何を?」
「好きな人との想い出だよ。」
コメント
3件
あー、あやスバコラボせんかな〜。 師走さんは、あやスバをアイコンにしてますからね〜。 思い出を想い出って書くの好き。 一次創作もテラー出そうかな…。 現在ホロの短編小説のみですが【✨リクエスト募集中✨】です。 コメントに好きなカプを書いて頂ければ!! あ、ちなみに全然主はタヒネタとか書いちゃうんで嫌だったら言ってください〜。 🔞は❌