舘の言うままにタクシーを走らせて、豪奢なマンションの前に着いた。初めて来るけど、流石、芸能界に憧れが強い男が選んだ住まいというだけあって、デザイナーズマンションの中でもハイクラスにしか許されないような高級感漂うエントランスに思わず息を呑んだ。
金遣いの荒さは、深澤とどっこいどっこいだな…。俺も人のこと言えないけど。
🩷「ほら、しっかり歩け」
足元の覚束ない、舘は、体重のほとんどを俺の肩に預け、あー楽、とかわけのわからんことをのたまっている。近所に住んでる翔太を介抱役に巻き込もうかなとも思ったが、時刻は夜中を回り、もう寝ている頃だと諦めた。
重たいドアを開け、玄関に座らせる。
それ以上は俺の体力が持ちそうになかったので、帰ろうとすると、服の裾を思いっきり握られている。
❤️「上がれよ、佐久間。もっと飲もう」
🩷「やだよ。俺、もう飲めねぇし」
❤️「約束はどうなった」
🩷「約束ぅ?」
おうむ返しに繰り返して、まさか、ヤる話じゃないよなと酒の席での戯言を思い出した。
❤️「俺とヤろうぜ」
舘の目は据わっている。
ぎらぎらと欲望に輝いていて、黒い目の奥が不気味に光った。
🩷「はは。冗談……」
言いかけると、あっさりと担がれて、靴のまま、玄関から運ばれて行く。
さっきまでフラフラだったはずなのに、なんでこいつこんなに足取りがしっかりしてんだよ。
黒を基調とした、キザったらしい寝室に運ばれ、高い位置から、ベッドに落とされた。
それでも質の良いマットレスのおかげで、身体はその柔らかさに包まれるように沈んで行く。
🩷「うぉぉぉいっ!!!」
舘が、着ている服を一気に脱いで、鍛えられた白い肉体が露わになり、俺の目の前に覆い被さってきた。
ものすごい早業で、俺は逃げる隙もなかった。
❤️「もう我慢できねぇんだよ…」
頭の横に、にょきっと2本の腕が俺を閉じ込めるように置かれて、貪るように口を塞がれたときは、空気の薄さと熱い舌の感触に目がチカチカした。
🩷「んっ、んっ、……はぁっ……」
糸を引く唾液が、2人の唇の間を結んでいる。ありえない光景に、悪夢か何かかと身じろいだ。
🩷「涼太、やめろ……」
わざと理性を呼び起こそうと下の名前で呼んでみる。
舘は、その声に反応して、にやりと笑った。
❤️「イイね。俺も大介って呼ぶわ」
🩷「………くっ…」
効果なし。
すると、舘は、おもむろに俺の服を脱がしにかかった。これは多少手荒でも、抵抗するべきだろうかと考える間に脱がされてしまう。
🩷「後で後悔するぞ、涼太」
❤️「ちゃっちゃとヤろうぜ、意味なんか考えるなよ」
舘はもう止まらない。
俺は諦めて、降参した。
コメント
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早業なの面白すぎるwwwwwwwww