夕暮れの柔らかな光が部屋をほのかに照らし、東雲伊瑠夏はデスクに向かって書類に没頭していた。彼のメガネ越しに見える真剣な瞳は、光の反射でキラキラと輝いている。しかし、その静かな空間の中で、ある存在が微妙な波紋を広げていた。
弟の誠は床に寝転がり、膝を立ててリラックスしていた。彼の体からほのかな汗の匂いと、軽い疲労感が漂い、部屋の空気に溶け込んでいた。その瞳は明るく、伊瑠夏の背中をじっと見守っている。
「兄さん、真面目に働いて、疲れない?」
誠の声は無邪気でわがままな響きを持ち、その言葉は部屋の静けさを破るように流れてきた。伊瑠夏は反応せず、黙々と作業を続けていたが、心の中には微かな波紋が広がっていた。
「存在が邪魔だ、誠。」
伊瑠夏は冷たく返答するが、その言葉には心の奥で揺れる感情が隠れていた。誠はその微妙な変化を感じ取り、少しだけ近づいてきた。彼の手がデスクの端に触れ、ゆっくりと伊瑠夏の肩に置かれる。
「兄さん、リラックスしてもいいんじゃない?」
誠は軽い笑みを浮かべながら、そのまま伊瑠夏のシャツのボタンに手を伸ばした。彼の指がひとつひとつボタンに触れ、ゆっくりと外していく。その動作はまるで慎重に愛を確かめるようで、伊瑠夏の心が微かに揺れるのを感じた。
ボタンが外れるごとに、伊瑠夏の胸元が少しずつ見えてきた。誠の指がその肌に触れるたびに、伊瑠夏の体がわずかに反応し、心臓が自然に速く打ち始める。誠の動きは優しく、かつ確実で、彼の手のひらが伊瑠夏の肌に温かく触れた。
「こんなにボタンを外されたら、どうしても『リラックス』しちゃうよね。」
誠は甘い声で囁きながら、最後のボタンを外し終える。その手が伊瑠夏の胸に触れ、指先がその温もりを感じる。伊瑠夏は微かに震え、その感触に心が揺れるのを感じた。
「誠…」
伊瑠夏は言葉を続けられず、ただその場に立ち尽くす。誠は彼の胸元にさらに近づき、ゆっくりと唇を重ねた。最初はほんのりとした接触だったが、次第にそれは深く、情熱的に変わっていく。誠の唇が伊瑠夏の唇に優しく触れ、彼の口内に温かさが広がった。
キスが進むにつれて、部屋の中には二人だけの静かな時間が流れ、外の喧騒がどこか遠くに感じられた。誠の手が伊瑠夏の体に優しく触れ、彼の心の奥に溜まっていた感情が静かに解放されていく。
キスが終わると、二人は無言でしばらく抱き合い、その温もりに包まれていた。誠の手が伊瑠夏の背中を優しく撫で、彼の体が自然と寄り添う。誠の吐息が伊瑠夏の耳に触れ、心の奥に微かな変化をもたらしていた。
「兄さん、これからはもっと自分に素直になってもいいんじゃない?」
※センシティブ少なめ
コメント
7件
あの、誠って東雲誠くんのとこですか?
普通に吹いた