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「辞めなさい」
顔が曇っていた奴が言葉を放った瞬間俺を睨んでいた奴らは、ピタリとやめた
「大丈夫か」
「いやぁ助かったよ。さんきゅさんきゅ」
「さんきゅだと?分を弁えろ痴れ者が!」と、どっと声が上がった
「酷い!俺が何したっていうんだ!」
俺は泣き真似をしてその場に立ち尽くした
「私は瑤楽。北の 守り神をしています」
「神様!?」
俺は大声をあげた。静かに、とポーズをされて俺は咄嗟に両手で自分の口を塞いだ
「瑤楽様、日が昇ります」
「……ああ、いこう。」
「次は東へ。居なければ西へ」
「……」
何かを探している感じがした。何故か、瑤楽はチラチラと此方を見ていた。そういえばあのお方って言うのは、俺と同じ名前だ。俺に、面影か何かを感じているのか
それは大変面白い
「良ければ俺も…」
「あ?」と口を揃えて此方を向いた
「あぁんごめんなさい!」
俺は少し怯えてしまった
「お前に何が出来る?ここに置く代わりに何か働いて貰う。」
偉そうな人がずかずかと割り込んできた。俺は少し頭を捻らせ考えた。恐る恐る応えてみた
「狐の窓……」
「狐の窓?」
「妖怪が見える…みたいな」
俺は照れ臭そうにあはは、と笑ったが誰も信じていなかった
「お前… 」
「本当だって!」
「狐の窓…」
顔を曇らせていた彼がボソッと口を開いた。何か驚いているみたいだった
「狐の窓というものは何だ」
「えっとね~~」
「明珠 、何しているんだ」
「あぁ楽。これかい?狐の窓だよ。人が人間か妖か。判断が出来るんだ」
「それだけで?」
「いいや、幾つか手順がある」
壱
手の甲が見えないように両手で狐の形を作り、右手だけを返す
弍
右手の小指を左手の人差し指に重ね、左手の小指を右手の人差し指に重ねる
参
指を全部開く。 そうすると、右手と左手の中指・薬指・人差し指の間に隙間ができるのでそれを呪文を唱えながら覗く
「呪文というのは?」
「それは」
「「 けしやうのものかましやうのものか正体をあらはせ 」」
「……!」
「ぁ ん?何だ此方を見て…」
「誰から聞いた。」
「え?」
「応えろ!」
そういって、血相を変え俺の胸ぐらを掴んで目を合わせてきた