主役は佐久間くん

💚side

❤️俺は佐久間に完全に嫌われてしまったんだ

舘さんは、理由は言わなかったけど、そう言って悲しそうに目を伏せた。

俺は、ああ、舘さんは佐久間のことが本気で好きなんだなあ、と思った。

佐久間のことは一度ちゃんと振ったつもりだったけど、佐久間が納得してないんじゃそれはしなかったことと同じ。

もっとちゃんと佐久間と向き合おう。

でもそのためには…

俺はちらり、とはてなマークが頭上に浮かびまくっている愛しき恋人を見た。

俺が翔太と付き合ってるってバラすのが一番手っ取り早いんだけどな。

💚ねえ翔太

💙ん？

💚もう、みんなに俺たちのこと公表してもいい？

💙え？あ？え？

翔太は明らかに動揺している。

心の準備がまだなのだろう。

でも遅かれ早かれこれは直面する問題だ。

色々メンバーもおかしくなって来てるし、ここらへんが潮時と言えた。

❤️頼む、翔太。お前の気持ちもわかるけど、いい加減に佐久間を解放してやりたい

💙……わかったよ

💚じゃあ、それで

💙でもっ！！！！！

翔太が顔を真っ赤にして宣言した。

💙それは俺のタイミングで俺から言わせて！

💚は？翔太に出来るの？そんなこと

💙バカにすんな！！俺にだって出来る！！！

💚舘さん、どうする？

❤️俺は佐久間が事実を知れるならどっちでも構わない

💙っしゃ！！じゃ、俺に任せてくれ！！！

そう言うと、翔太は荷物をまとめて、今日は家に帰ると言い出した。

💙ちゃんと考えたいから。じゃあな！！

そう言って本当に出て行ってしまった。

やれやれ。

何を考える気やら。

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❤️翔太、上手く出来るかな

💚さあ。でも、あんなにバレたくないって俺に言ってたのに驚いたよ

❤️確かに。隠し通したいタイプなのに。でも

💚ん？

❤️翔太の中で何か変わったんじゃないか？阿部といて

💚俺といて？

舘さんは頷いた。

❤️なんか、優しくなったし。昔から可愛かったけどもっと可愛くなったし、今の翔太、いいと思う

俺は本気で嬉しくなって頬が緩んだ。

❤️お前も変わったよ。前はもっと感じ悪くて人間不信だっただろ？

💚…………さすが舘さん

俺は、舘さんの洞察力に舌を巻いた。

見ていないようでメンバーを一番見ている。こういうところは俺もぜひ学びたい。

❤️お前たちは、いいカップルだと思うよ

💚ありがとう

❤️俺も本当ならそれに続きたかったんだけどね

俺は我慢できずに、ついに聞いてみた。

💚舘さん、佐久間と一体何があったの？

❤️すごく言いにくいんだけど…気持ちを押し付けたら、はっきり嫌われてしまった

💚押し付けたって、なんかしたの？

❤️無理やりキスしたり、抱きしめたり

💚ぅえ？？？？？？

❤️だって佐久間可愛すぎない？

💚確かに佐久間はグラっと来ちゃう時ある…

❤️だろ？俺もう無理だ、あの目に見つめられると制御できない

💚わかるー翔太もさあ…

俺と舘さんは、翔太がいなくなった俺の家で、かなり長く佐久間と翔太の話をし続けた。

俺たちの友情が別の方向で深まった夜だった。