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知られちゃったか…
しばらくして、あの人とめめが同じ現場になる事があった。
朝から冷や汗が止まらなかった。
収録が終わってから、打ち上げと称したスタッフさんも交えた盛大な飲み会があったらしい。
気分よく酔ったあの人はとある駅でタクシーを停めて待っているから合流しろと連絡してきた。
案の定車内で何度もキスをされ身体を撫で回され、ホテルに到着すると 共演者のボディラインや仕草を下品に褒めるのを聞きながら抱かれた。
『でもやっぱりお前が最高だわ』と言われたけど、何も嬉しくなかった。
どうかめめにバレていませんようにという願いは、本当にただ虚しいものだった。
🖤「阿部ちゃん、ちょっと話せる?」
次の収録で会った時、声をかけられて飛び上がる。
💚「どうしたの?」
🖤「いいから来て」
少し強引なめめの態度にメンバーが気にして見る中、俺はスタッフさんに開けてもらったという空き控室に連れて行かれた。
🖤「阿部ちゃん、今辛い事あるよね」
単刀直入に聞かれ、これは知ってるんだと心臓が大きく鳴る。
💚「別に何も…」
🖤「こないだ番組で一緒だった人が打ち上げで俺にわざわざ言ってきた、阿部ちゃんは俺のセフレなんだよって」
めめの言葉は食い気味だった。
いっそ軽蔑して欲しかったのに、俺を見るその目からは純粋に憂慮している様子が窺えて苦しくなる。