〈 余 命 女 子 の 初 恋 〉
E p i s o d e 5
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土日も過ぎ月曜日。
体調が悪いというわけではないのに、何となく体が重かった。
実)もうそろそろ聞かれるかな、
聞かれるかな、というのはなぜいじめられていたかということだ。
いじめはもうなくなったが相変わらずいじめっ子は私のことを睨んでくる。
めんどくさい。
朝ごはんのことも忘れていたのか、いつの間にかもう玄関前にいた。
勿論、着替えてある。
誰もいない家で、いってきますと言ってから家を出た。
聞かれないことを願いながら。
実)おはようございます、
碧)実琴!なんで一緒に登校してくれなかったのさ!
教室中がざわめく。
あぁ、もうなんでこんなことでざわざわするのかわかんない。
珠)ま、碧斗はああいうやつだから
突然来るのやめてくれません?
あと、昨日「また3か月後ね」って言ったのに声聞こえてるってどういうこと?
なんか、もう訳が分からない。
碧斗くんは急に話しかけてくるし、珠洲は急に声出すし。
夕)碧斗ー実琴ちゃん困っちゃってるよー
碧)はぁい、
やっぱり、私より夕凪のほうがお似合いだ。
どうしてそう思ってしまうのだろうか。碧斗くんから告白されて、私と碧斗くんは付き合えてるというのに。
面倒なところでネガティブ思考が出てくる私自身が面倒なのだが。
夕)あ、そういえばさ、
なんでいじめられてたの?
私の中で、時が3秒くらい止まった気がした。
神様のこと、嫌いになった気がする。
実)あ、そ、それは、、、、、、、、
夕)ごめん、嫌だったかな、
言ったら、きっと夕凪にも変な目で見られる。碧斗くんにもすぐ言って、別れることになる。
私の初恋も、見事に散る。
なぜかわからないがそんな未来が見えた。
でも、言わない選択肢なんかない。夕凪ならきっと大丈夫。
実)これ、見て
夕)え、?あ、うん、
私がこっそり持ってきているスマホの画面には
「コンツェルト国際ピアノコンクール史上最年少受賞者」
と大きな文字で書かれた見出しが目立つネット新聞が映し出されている。
予想通り夕凪は固まった。なぜか知らないが碧斗くんも来た。
碧)えぇ?どーしたどーし、、
さすがの碧斗くんも固まるか。
まあ無理はない。
こんな地味で無能そうな女子が世界の中でもトップレベルともいえるコンクールで賞なんか取ってるんだ。
そう。これがいじめられてた理由。
「陰キャのくせに調子乗ってんじゃねぇよ」
なんか何度聞いたことか。
碧)すごいじゃん!
夕)うんうん!
実)ほんとにそう思ってる、?
夕・碧)もちろん!
予想の斜め上どころか真上の回答をされた。
驚きというより嬉しさのほうが勝っていた。
碧)やっぱ好きだなぁ、
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あ、あの、1280文字って何事ですか、?w
コメント
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やっぱ、りうの方が上手いよ???