テラーノベル
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集会場には、私とモノさん、そしてトメさんの他に、三匹の姿がありました。 トメさんは私に、仲間達のことを一匹一匹丁寧に紹介してくれました。
まず一匹目は、体が透き通ったシャム猫のマリーさん。
彼女は〝幽霊猫〟で、生前は飼い猫として愛されていました。
今でも飼い主のことを、すぐ近くで見守っているんだとか。
何とも泣かせる話です。
他の面々のように言葉を話すことこそできませんが、どうやら生きている時から相当頭が良かったようで、死後は念話によって、こちらの脳に直接語りかけてくることができるようになったとのこと。
もっとも、この方法で意思疎通が可能なのは私達のような猫だけであり、飼い主さんとはお話できないようです。
ううむ、残念……!
二匹目は、キジトラ猫のケンタさん。
普段は普通の猫なのですが、定期的に頭脳が明晰になり、言葉を話せるようになるんだとか。
本人曰く——「朧げながらも、かつて人間だった頃の記憶が残っている」とのこと。
なんて聞くと、ついつい「前世の記憶かな?」などと思ってしまいがちですが、そうではなく。
なんとある日突然、彼は飼い猫と体が入れ替わってしまったのです!
人間の肉体を手に入れた飼い猫さんは、ケンタさんの世話をしつつ、そのまま彼の生活を引き継いで暮らしています。
そもそもケンタさんは人間としての生き方に疲れていたらしく、猫としての人生(猫生?)を目一杯エンジョイしているのだとか。
いろいろと大変だとは思いますが、本人が幸せなら一安心ですね。
そして三匹目は、正体不明の緑色の猫さん。
みんなから少し距離を置き、小さな声でぼそぼそと何かを言っています。
頑張って聞き取ったところ「円周率のマヨネーズ和えは塩分が高すぎるため、残念ながら専属のマナー講師から止められている」だとか、「港区女子の積み上げた別冊マーガレットはまもなく大気圏を突破し、古の神々の逆鱗に触れるだろう」などと延々呟き続けています。
(意味は全然わかりませんが、声はクリス・ペプラーに似ていて格好いいです)
トメさん曰く——「アイツのことは気にしなくていいよ。いつもあんな感じだから」とのこと。
時折ふらりとやって来たかと思えば、いつの間にか姿を消しているそうで、まさに神出鬼没な存在です。
その他にも、今日は来ていないメンバーがあと何匹かいるんだとか。
まったく、世の中にはいろいろな猫がいるものですね。
もしかしたらこの猫稲荷神社こそが、私達のような変わった猫達を引き寄せている——なあんてこともあるかもしれません。
「さてと。一通り紹介も済んだことだし、さっそく会議を始めようか」
トメさんはそう言うと、モノさんをジロリと睨んで続けました。
「モノ。あんた最近、いくら何でも人目を気にしなさ過ぎるんじゃあないかい?あんたの能力は大したもんだが、うっかり写真や動画に映り込んじまった場合、効果があるのかは検証できてないだろう?」
「いやー、すんませんっス。歩くのが面倒で、ついつい飛んじゃって」
リユ
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#怪異
耐え内
233
#怪異
阿炎快空
123
#ダークファンタジー
阿炎快空
82
「ったく、ちゃんと気をつけなよ」
トメさんはさほど悪びれた様子もなく謝るモノさんに溜息をつきつつ、
「ああ、そうそう、気をつけると言えば——」
と話題を変えて、皆を見回しました。
「——これは知り合いの鴉から聞いたんだけどね。ここからそう遠くない街でも、〝猫喰い〟の被害が出たらしいよ」
コメント
1件
わあ、この集会場の猫たち、みんな個性的で面白いですね!幽霊猫のマリーさんが念話で話すとか、人間と入れ替わっちゃったケンタさんが猫ライフを満喫しているとか、設定の一つ一つに「なるほどなあ」と感心しちゃいました。そして緑色の猫さんのぶっ飛んだ独り言、思わず笑っちゃいましたよ。でも最後の「猫喰い」の話題で一気に空気が変わったのが気になります。明るい雰囲気の中に不穏な伏線を仕込んでくる感じ、好きです。続きが楽しみですね!