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コメント
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ボクはぬいぐるみ。
オシャレな服屋さんの棚の一番上に飾られているんだよ。
毎日、服を買いに色んな人が来る。
ボクに気づく人は少ないけれど…
ボクは、ここから見ているのが本当に楽しいし 幸せだよ。
ボク、けっこう高いしね。
ずっとここにいるのも悪くない。
そんな日々…。
そんなある日…、ん?
スッゴクこっち見てる人がいる。
男かぁ、興味ないね!
え?待って!
初めて棚から下ろされて…あっという間にオシャレな袋に入れられた。
ボク、買われたの?本当に?
このメガネの男の人に?
これからボクはどうなるの?
すごい早足で、揺れて揺れて袋の中で目が回るよー。
初めての外。
どんな世界?
ガサガサ、ガサガサ。
袋から出される!
うわー!メガネの男!?
あれ?違う!
目をキラキラさせた女の人だ!
嬉しそうにボクのことを抱き締めてくれた。
初めてだよ。
温かい。
心がポカポカする。
その横で、さっきのメガネの男の人は照れくさそうに笑ってる。
ボクは、この女の人のモノになったのかな?
『タヌくんって名前にする!』
…え?タヌ…くん?
ボク…アライグマだけど…、うん!
何でもいいよ。タヌくんでいいよ。
ボクはこの人の『タヌくん』になったよ。
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