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町の紫陽花祭りの夜、二人は揃ってレインコートで出かける。ハルの派手なかっぱと扇子の動きに、町の人々が笑顔で声をかける。雨に濡れた紫陽花の小道で、ノアはハルとソフトクリームを分け合い、子どもの頃の思い出を語り合う。
祭りの後、二人は海辺の公園へ。紫陽花に囲まれたベンチで、雨が止んだ静かな夜、ノアが勇気を振り絞る。
「ハル、わたし、ハルのことが好き。恋として、好き。ハルがゲイでも、どんなハルでも、わたしの気持ちは変わらないよ」
ハルは目を丸くし、扇子を握りしめる。
「ノアちゃん…ずるいわよ。そんなまっすぐな目で言われたら、あたし、逃げられないじゃない!」
ハルは紫陽花の花びらを手に取り、ゆっくりと話す。
「あたし、男の人しか好きになったことないって思ってた。でも、ノアちゃんのそばにいると、心がふわっと軽くなるの。こんな気持ち、初めてで…ちょっと怖いけど、ノアちゃんのこと、ほんとに大切よ」
ノアは涙をこらえて笑う。
「ハル、急がなくていいよ。わたし、ハルのそばにいられるだけで幸せだから」