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#ヤンキー
窓がガタガタと強風に揺れ、
薄暗い受付に緊張だけが立ち込めていた
構えを取ったハンスの前に立つのは
元国家異能師の強者────
そして、組織の中でも有数の”上級”の人間
(いきなり上級のお出ましか……面白ェ)
仁王立ちのまま微動だにしないカール
その目は瞬きもせず、ハンスを捉え続けていた
『良い歳になった今でも……君のような異能師を見ると、ついワクワクしてしまうものだ』
『へェー、ワクワクね……意外と根は幼稚なんだな、おっさん』
その言葉を聞いたカールは数秒の沈黙の後
心底楽しそうに笑って見せる
『幼稚……?あァ、確かに幼稚かもな』
『ただ────』
『君らはその幼稚に、今から敗北を喫する』
第7話【百獣の王】
バァンッ────!!
『ぐッ………!?』
カールは凄まじい速度で宿の扉を突き破り、
勢いよく地面を転がって着地する
『ほう、初手から外へ放り出すとは…宿の被害を最小限に抑えるつもりか……』
スーツについた砂埃を払い落とし、
カールは宿小屋を出てくるハンスを待つ
(二階から確かな異能反応を二つ感じる……ハンスの仲間か?そうか………)
『まるごと焼け死ね』
深く口角を上げたカールがそう呟いた
その時、その瞬間
受付で気絶していた老婆が強く光り出し、
急いでハンスは老婆の元へ駆け付ける
『───ッ!?ば、ばあちゃん!』
ただ、ハンスはすぐにその意味を理解する
蛇顎旅団、城であった出来事……
その点と点が
一瞬にして線で繋がったように────
バラバラバラ────ッ……
老婆は内側から大爆発を起こし
宿小屋もろとも木っ端微塵に散ってゆく
吹き飛ぶ木片とガラスの破片
倒れた柱に燃え移る真っ赤な炎が
その光景を見せしめるかの如く照らす
『クククッ……アーッハッハッハッ!!』
崩れ落ちた宿、燃え上がる炎
カールは両腕を広げて高らかに笑う
『これであの本も燃え尽きた…まんまと本に釣られたなァ……?国家のチワワどもめ』
『貴様等は所詮、軍の中で”選ばれた”だけ、ただそれだけだ……根本は政府の元にある』
『さァ、ハンス……まだ息があるのだろう?生きているのなら私の元へ来い』
『共に世界を変えようじゃ────』
シュバッ
『百獣の王気取りかは知らんが……ペラペラとうるさい口だな』
『ッ……!?』
カールは背後から聞こえた落ち着いた声に
素早く振り向いて構えを取る
そこにいたのは、煙草を咥えた男
”ロス・タンカー”
その両腕には、ハンスとラスクを抱えていた
『国家のチワワで結構…我々、国家異能師はお前等のような反社を消す為にある』
『ロス・タンカー……あの爆発の中で瞬間移動を成したか……!』
煙草の煙を吐いたロスは、フッと笑み
カールに向かって一歩二歩と歩き出す
『そうだなァ………』
『お前がライオンならば────』
『オレはハイエナだ』
コメント
1件
わあ…第7話、めちゃくちゃ熱かったですね! 冒頭のカールの「幼稚に敗北を喫する」って台詞、静かに圧があって鳥肌立ちました。それでいて、ババア爆発からのロス・タンカーの登場 — タイミングが完璧で、思わず声が出ました。「オレはハイエナだ」って、ライオンに対峙するロスの覚悟と狡猾さが一瞬で伝わってきて、痺れました。ハンスとラスクが無事で本当に良かった…! 続きが気になりすぎます🔥