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腐ってて何が悪いですか?
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みみふ
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#安倍晴明
みみふ
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腐ってて何が悪いですか?
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せいめい視点。
その一言で、空気が凍りついたのが分かる。
道満の目が大きく見開かれる。
「……は……?」
「お前……それ……」
言葉が続かない。
理解が、追いついていないのか。
朱雀が一歩前に出る。
「………誰」
「せいめいくんはあの時死んだはずだよ」
矛盾を正そうとしている。
でも、声は揺れてる。
確信しきれてないみたい。
ゆっくり頷く。
『うん、そうだね。』
確かに、せいめいという*存在*は死んだ。
それに間違いはない。
だから肯定した。
沈黙が落ちる。
驚きを隠せてない2人を横目に、
ゆっくりと周囲を見渡した。
整えられた空間。
作られた秩序。
最初は声が出なかった。
それほどまでに。
道満を見た。
顔が歪んでいることなど気にせずに、
『……すごいね。』
一歩、近づく。
『……ここまで作り上げたんだ』
おべっかなどではない。
本当に、こう思っている。
『──よくやった』
その瞬間。
さらにその場が静まったのが分かった。
道満の喉がひくっと締まった。
「……っ」
目が揺れる。
道満の顔を更に歪めてしまったみたいだ。
ずっと押し込めていたものが、一気に溢れ出ていた。
「……お前……」
声が震える。
「……今さら……っ」
睨みを利かせようとして失敗している。
感情の制御がきかない。
そんな状態なんだろう。
「……なんで、今さら……それを……」
ずっと欲しかった言葉だった。
認めてほしかった。
見てほしかった。
そのすべてが、1000年越しに突きつけられる瞬間を、僕は見ていた。
朱雀が横から口を挟む。
「……待って」
冷静な声だった。
僕を真っ直ぐに見つめている。
「せいめいくんがここに居るなら、」
「あの時、死んだのは誰なの?」
空気が一瞬で張り詰める。
逃げ場はない。
僕は少し目を細めた。
──来ると思っていた。
静かに口を開く。
『……あれは』
──誰にも、晴明のことは知られない。
晴明の犠牲は、何一つだって無駄にしない。
だから。
『僕だよ』
これが正しい。
これが晴明のためだと思ったから。
残念ながら、
晴明の姿はまだ無かった。
だから。
道満と朱雀と一緒に、学園を後にする。
道満の妖術を使い、とある所へ来た。
にしてもこの妖術は便利だ。
ぬらりひょんらしい。
とある神社。
とある夫婦が営んでいるらしい。
朱雀が軽い口調で言う。
「誰も居ないね?」
道満は先を行き、何も言わず、
ただ屋敷の周りを歩いている。
その背中から、とある1つの覚悟が伝わってきた気がした。
小さく息をつきながら、1000年前に見た未来の記憶を辿る。
──まだ来ていない。
でも。
もうすぐ。
あの青年。
晴明が来る。
僕は立ち止まり、そっと屋敷の周囲を見渡す。
記憶の断片が、砂嵐みたいに雑に映る。
ここだ。
晴明が育つ地は、この神社だ。
僕の胸はまだ何も無い。
酷く静かで、酷く空っぽ。
でもきっと、ここに晴明が宿った時。
その時。
僕は満たされるんだろう。
いや、それどころでは済まないのかもしれない。
道満がこちらを振り返り、
僕の目を見る。
「次だ。」
「ただの勘だが、次生まれてくる子が。」
僕は小さく頷く。
『………うん、僕もそう感じるよ』
確信などないのに。
そう感じる。
いや、
僕と道満、
2人とも感じているんだ。
それが確信なのかもしれない。
僕は、服の小さな収納スペースに手を伸ばす。
赤い布をそっと握り、
右手にはめている数珠を鳴らす。
朱雀がこちらを伺う。
「なにそれ」
『……御守り』
「…………御守り、ねぇ」
少しの間。
「………は……き」
朱雀が何かを呟いていた気がしたが、
特に気にしなかった。
静かに、時間が流れるのを感じながら、
僕は呼吸を整えた。
生まれる直前の微かな奇跡を、そっと待つために。
コメント
2件
最&高!神様ですか?体調に気をつけて頑張ってください!
(読了後の自然な口語で) 「よくやった」の一言が、道満の中で千年前からずっと渇いていた何かを満たしてる感じがして、胸がぎゅっとなりました。それまで押し込めてきた感情が溢れる瞬間、すごく丁寧に描かれてて、じんわり来ました。そしてラストの、晴明の誕生を待つ静かな覚悟──まだ何もない胸で、それでも確かに感じている“次”がある。その余白が切なくて、でもあたたかい。御守りの赤い布も気になりますね…。お疲れさまでした、続きが楽しみです🌷