「久しぶりだね」
「えっ、あ、川野?」
鈴木は驚いていた。俺から電話があるなんて思ってもいなかったみたいだ。
俺は怒りを隠し高校時代のように下手に出ることにした。
相手を油断させるためだ。
「いま、大学に通っているんだよな。いいよなー」
「…………」
「なんか高校時代が懐かしくなってさ。つい電話しちゃったんだ」
「…………」
いじめられっ子の俺が懐かしいなんて白々しすぎたか、鈴木は黙ってしまった。
俺はあわてて続けた。
「臨時収入があったんだ」
頭を強打した際に手に入った保険金と看板を落とした店からの見舞金のことだ。
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