テラーノベル
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「いやだからなんでわかったんすか?」
学校の廊下。
増殖していたモンスターは、核を破壊された途端に全て消滅した。
現在、質問攻めに遭っている最中である。
「だから知らんて」
俺は三回目くらいの返答をする。
「でも当たったじゃないっすか」
「当たったな」
「いや当たったけどさ」
ぐちつぼまで乗っかってきた。
コイツだけは味方だと思ってたのに。
「いや、なんかこう……」
「うん」
「うん」
二人とも聞く気満々である。
「感覚?」
沈黙。
「感覚?」
「感覚なんすか?」
「いや俺だって知らんのよ!」
なんで俺が一番わからない側なのに説明を求められてるんだ。
学校を出る頃には、一時を回っていた。
「結局あれ何だったんすかね」
ぴくとがスマホを弄りながら言う。
「知らん」
「知らん」
「ハモらないでください」
夜風が少し冷たい。
流石に疲れた。
今日は色々ありすぎた。
青鬼になって。
知らない奴が家に来て。
モンスター倒して。
増殖して。
核見つけて。
「濃いな今日」
「それは思う」
ぐちつぼも珍しく即答した。
その時。
ふと。
頭の奥に違和感が走る。
「っ……」
青い、何かが見えた気がした。
暗い場所。
赤いもの。
誰かの悲鳴。
鋭い牙。
『――喰え』
「っ!」
思わず立ち止まる。
「らっだぁ?」
ぐちつぼが振り返る。
「……いや」
今の何だ。
思い出そうとした瞬間、記憶は霧みたいに消えていった。
何一つ残らない。
「大丈夫か?」
「⋯たぶん」
たぶん。
学校を離れる前。
なんとなく振り返った。
校舎。
暗い窓。
誰もいないはずの四階。
その窓際に。
青い影が立っていた。
「……え」
瞬きをすると、ソレはもう消えていた。
「どうした?」
ぐちつぼの声。
「……いや」
言おうとして口ごもる。
理由はわからない。
なんとなく、言いたくなかった。
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