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私には呪いがかかっているらしい。それがどのような呪いかは、よく分かっていないが、村の占師がそう言ったそうだ。それを知った村の人達は、私に近づかなくなった。幸い、両親も今は他界していて、巻き込まれる人もおらず、家には美しい着物がたくさんあったので、働ける場所が無くても贅沢をしなければ、それを売って、なんとか生活はできた。母親の遺品だったが、生きていくためには、そうする以外の術はなかった。
食料などでは、あまり苦労はしなかった。村の占師いわく、親しくならなければ他人に呪いの影響が出ることはないため、店に行けば、食料や布などは買うことができた。それでも、私に話しかける人は誰一人としておらず、それどころか、私を見かけると村の人達はすぐに目を逸らした。それはまるで、見てはいけないモノから目を背けるように…。
私には、それこそ本当の呪いのようだった。