僕はいつものように6時に目を覚ました、だけど今日はなんだか気分が悪い、頭痛が酷い、ベッドから身体を起こし、地に足をつけると更に頭痛は酷くなった、世界が歪んで見える……立つのも辛くなってきた……年の為熱を測ろうと足を引きずるようにして体温計がある所まで移動した。体温計を手に取り、自身の脇に挟む
暫くしたら音が鳴って、体温を確認する
ゼクス『……38℃……』
僕の見間違いだと信じたかった、よりにもよって僕の通う学園の会議の日に熱を出すなんて……僕は僕自身の身体の弱さに嫌悪感すら覚えてしまった、ただでさえ自分が嫌いなのに……でも、熱なんてしょっちゅう出すし、僕は皆が好きだから、皆に会いたい、その想いと比べれば38℃なんて微熱…そう自分に言い聞かせ、学園に行く準備を始める、はやくしないと遅刻するかもしれない、高校生は、多くの権利が認められる代わりに忙しさが倍以上に増すからたまったもんじゃない
ようやく支度を終わらせ、家を出る、ふと、2人の兄妹が僕の目に映る
ゼクス『……行ってくるね、遅れないでね……』
まだすぅすぅと寝息をたてて眠っている2人を見て、僕はクスッと小さく笑う、2人に風邪なんてうつしたら……そう思って急いで家を出た
学園について、僕は席に倒れるように座ると、そのまま机に突っ伏した。朝気持ち悪かったから何も食べていなかった事などとうに忘れ、無理をした自分を更に憎んだ。其処に、僕の異変に気づいた星輝が駆けて来る。
星輝『ねぇ、ゼクス大丈夫…?顔色悪いケド……』
ゼクス『う、うん……実は今日朝起きるのが遅かったから何も食べてないの……でも大丈夫だよ、!』
僕は出来る限る嘘がバレないよう自然に笑った。なんで僕はこう頼れないかなぁ……と自分がまた嫌いになる。これの繰り返しだった……僕のくだらない人生は……
星輝『そ、そう…?なら良いんだけど……』
ゼクス『うん、!心配してくれてありがとう…!』
星輝『僕ちょっと行くね』
ゼクス『うん!』
星輝が僕から去ったあと、僕は再びガックリと机に顔をつける、額に汗が滲み、朝よりも明らかに病状が悪化している。皆の話も聞こえなくなってきた……
竜夜『おい!大丈夫かよ?!』
其処に竜夜が心配そうに僕の側に寄ってきた
ゼクス『うん!全然平気だよ…!』
竜夜『……大丈夫じゃねぇだろ……』
ゼクス『はぇ……?』
竜夜『おいサク!此奴なんか気分悪そうだから保健室連れて行ってもいいか?』
竜夜の言葉に反応し、咲が長い髪を靡かせながら笑顔で振り返った。
咲『いいけど……竜夜の分のノートは誰が代わりに取るかだけ決めておいてくれると助かるな!僕は生憎このレポートを書き上げて来週には全校生徒に発表しないといけないから……』
シリウス『なら俺がやっときますよ、兄貴』
シリウスが其処に入ってきた。
竜夜『ならシリウスに頼むわ……宜しくな』
シリウス『おう!』
シリウスが快く返事をした、僕もこんなに自信に溢れた返事をいつかできるようになるといい…、な
僕は竜夜の肩を借りて歩いている、顔が熱い……体には悪寒が走る。
ゼクス『ご、ごめんね……こんな事させちゃって……』
竜夜『いいんだ別に、俺はお前の為ならなんだってしてやる』