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可愛い副委員長

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可愛い副委員長

15 - 可愛い副委員長#15

♥

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2023年08月24日

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帰ってきた僕は、お風呂にはいることにした。


し「めんどくさいけど…明日も行かなきゃだし!」


疲れているためか、お湯が体に染みて気持ちい。

僕はぼーっとしながら、ぺいんとさんが刺された日のことを思い出した。


し「僕がもう少し一緒にいたいって言ってれば、こんなことにはならなかったのかな……?」


できればあの日に戻りたい、そんなことばかり考えてしまう。


し「でもそしたら他の人が刺されていたかもしれないのか……

僕はどうすれば良かったんだ………」


どうすれば正しかったのか、もう僕にはわからなかった。


し「僕が代わりに…いや、そんなこと言ったらぺいんとさん怒るだろうな……笑」


僕は静かに涙を流した。




お風呂から上がり、鏡で自分の顔を見た。

思っていた以上に疲れきった顔をしていて、自分でもビックリした。

でもやっぱり前の自分とは少し違った。


し「ぺいんとさんがいたから今の自分がいるんだ」


自信がどうしても持てなかった僕を変えてくれた。


し「もっとしっかりしなきゃ!」


ぺいんとさんは絶対帰ってくる!、僕はそう信じた。




ベッドに転がろうとしたそのときだった。

カーテンが風に吹かれてゆらゆらと揺れた。


し「あれ?窓開けてたっけ?」


閉めようと思い窓に近づくと、空一面に星がキラキラと光っていた。


し「わぁ~!きれぇ…!✨」


しばらく星を眺めていると、流れ星を見つけた。

僕は昔、人が亡くなると流れ星が流れるという話を聞いたことがあった。

正直信じてないけど……少し怖い。


し「ぺいんとさん……」


窓を閉め、ベッドに転がった。

ゆっくり瞼を閉じ、眠りについた。




ピピピピ ピピピピ


し「んぁ……」


目覚まし時計のうるさい音に目が覚めた。


し「病院行かなきゃ……あ!でも今日学校………」


今日は月曜日だ。もちろん学校もある。


し「まぁいいや休んじゃえ笑」


学校も大切だけど友達の方が大切だ。

早速僕は学校に休むことを伝え、素早く家を出る準備をした。




外に出ると、空は気持ちいいほど真っ青だった。


し「やっぱ晴れは元気が出るな~!」


自転車を出し、急いで病院に向かった。

距離はあまり遠くないので、すぐ病院に着いた。




ぺいんとさんの病室の前まで行くと、急に心臓がバクバクと音を鳴らし始めた。


し「大丈夫…大丈夫………よし!」


静かに扉を開け、ぺいんとさんの寝ているところまで歩いていった。


し「ぺいんとさ~ん…」


まだ眠っていた。

僕はぺいんとさんの手をとり、優しく握った。


し「ねぇ…早く戻ってきてよ……」


このまま目を覚まさなかったらどうしよう。亡くなってしまったらどうしよう。

そんなことばかり考えてしまう。


し「しっかりするって決めたんだけどな……笑」


また涙が出てきた。しっかりしなきゃいけないのに、止めることができない。


し「名前…呼んでよ……!」


静かな病室で、僕のすすり泣く声が響いた。




しばらくすると、誰かがやって来た。


し「あ、クロノアさん…」

ク「やっほ…!ぺいんと起きた?」


僕は静かに首を横へ振った。


ク「そうか…」


そう言いながら僕の隣に座った。


ク「今日、ずっといるの?」

し「わかんないです…、クロノアさんは?」

ク「ん~…俺もわかんないな」


……………

沈黙が続き、変な空気になってしまったが、今の僕にはそんなのどうでもよかった。




視点 kr


ク「なんか買ってくるね!」

し「はい!」


俺は変な空気に耐えきれず、逃げることにした。




ク「しにがみくんは……お茶でいっか」


病院の中にお店があったので、そこで何か買うことにした。

飲み物や食べ物などを見ていると、後ろから話しかけられた。


?「クロノアさん?」

ク「え?」


振り返ると、そこにはともさんが立っていた。

ともさんは中学の時の先輩だ。


ク「ともさん?!どうしたんですか?こんなところで」

と「母さんが入院してて…病室行く途中でクロノアさん見つけたので!」

ク「なるほど…!」


早く病室へ戻りたい…!でもともさんに会うの久々だし話したい…!

そう思いながら会話を続けた。


と「クロノアさんは?どうしたんですか?」

ク「友達が入院してるんですよ」

と「じゃあクロノアさんもお見舞いに来てたんですね!」

ク「はい!あ、じゃあ僕急いでるので、ではまた!」


素早く会計を終わらせ、急いで病室に戻った。


と「…………」




ク「しにがみくん!はい、これお茶」

し「あっ、ありがとうございます!!……あのー、ちなみに後ろの方は?」

ク「え?」


振り向くと、ともさんが目の前にいた。


ク「うわっ!!」

と「あははw気づくの遅すぎますよ!w」

ク「ちょっとともさん!w」


しばらく笑ってから、ともさんは病室を出ていった。


し「さっきの人って…」

ク「あぁ、俺の中学の時の先輩だよ!」

し「へぇ~、かっこいい人ですね!」

ク「うんうん!」


暗く感じていた病室が、今では少し明るく感じた。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

え〜どうなるんかな〜なんかともさん怖いな〜なんかしてそう…それかクロノアさんに好意を持ってるようにも見えるな〜ん〜しにーは、どんどんぺいんとさんのとこ好きになってくな〜

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