帰ってきた僕は、お風呂にはいることにした。
し「めんどくさいけど…明日も行かなきゃだし!」
疲れているためか、お湯が体に染みて気持ちい。
僕はぼーっとしながら、ぺいんとさんが刺された日のことを思い出した。
し「僕がもう少し一緒にいたいって言ってれば、こんなことにはならなかったのかな……?」
できればあの日に戻りたい、そんなことばかり考えてしまう。
し「でもそしたら他の人が刺されていたかもしれないのか……
僕はどうすれば良かったんだ………」
どうすれば正しかったのか、もう僕にはわからなかった。
し「僕が代わりに…いや、そんなこと言ったらぺいんとさん怒るだろうな……笑」
僕は静かに涙を流した。
お風呂から上がり、鏡で自分の顔を見た。
思っていた以上に疲れきった顔をしていて、自分でもビックリした。
でもやっぱり前の自分とは少し違った。
し「ぺいんとさんがいたから今の自分がいるんだ」
自信がどうしても持てなかった僕を変えてくれた。
し「もっとしっかりしなきゃ!」
ぺいんとさんは絶対帰ってくる!、僕はそう信じた。
ベッドに転がろうとしたそのときだった。
カーテンが風に吹かれてゆらゆらと揺れた。
し「あれ?窓開けてたっけ?」
閉めようと思い窓に近づくと、空一面に星がキラキラと光っていた。
し「わぁ~!きれぇ…!✨」
しばらく星を眺めていると、流れ星を見つけた。
僕は昔、人が亡くなると流れ星が流れるという話を聞いたことがあった。
正直信じてないけど……少し怖い。
し「ぺいんとさん……」
窓を閉め、ベッドに転がった。
ゆっくり瞼を閉じ、眠りについた。
ピピピピ ピピピピ
し「んぁ……」
目覚まし時計のうるさい音に目が覚めた。
し「病院行かなきゃ……あ!でも今日学校………」
今日は月曜日だ。もちろん学校もある。
し「まぁいいや休んじゃえ笑」
学校も大切だけど友達の方が大切だ。
早速僕は学校に休むことを伝え、素早く家を出る準備をした。
外に出ると、空は気持ちいいほど真っ青だった。
し「やっぱ晴れは元気が出るな~!」
自転車を出し、急いで病院に向かった。
距離はあまり遠くないので、すぐ病院に着いた。
ぺいんとさんの病室の前まで行くと、急に心臓がバクバクと音を鳴らし始めた。
し「大丈夫…大丈夫………よし!」
静かに扉を開け、ぺいんとさんの寝ているところまで歩いていった。
し「ぺいんとさ~ん…」
まだ眠っていた。
僕はぺいんとさんの手をとり、優しく握った。
し「ねぇ…早く戻ってきてよ……」
このまま目を覚まさなかったらどうしよう。亡くなってしまったらどうしよう。
そんなことばかり考えてしまう。
し「しっかりするって決めたんだけどな……笑」
また涙が出てきた。しっかりしなきゃいけないのに、止めることができない。
し「名前…呼んでよ……!」
静かな病室で、僕のすすり泣く声が響いた。
しばらくすると、誰かがやって来た。
し「あ、クロノアさん…」
ク「やっほ…!ぺいんと起きた?」
僕は静かに首を横へ振った。
ク「そうか…」
そう言いながら僕の隣に座った。
ク「今日、ずっといるの?」
し「わかんないです…、クロノアさんは?」
ク「ん~…俺もわかんないな」
……………
沈黙が続き、変な空気になってしまったが、今の僕にはそんなのどうでもよかった。
視点 kr
ク「なんか買ってくるね!」
し「はい!」
俺は変な空気に耐えきれず、逃げることにした。
ク「しにがみくんは……お茶でいっか」
病院の中にお店があったので、そこで何か買うことにした。
飲み物や食べ物などを見ていると、後ろから話しかけられた。
?「クロノアさん?」
ク「え?」
振り返ると、そこにはともさんが立っていた。
ともさんは中学の時の先輩だ。
ク「ともさん?!どうしたんですか?こんなところで」
と「母さんが入院してて…病室行く途中でクロノアさん見つけたので!」
ク「なるほど…!」
早く病室へ戻りたい…!でもともさんに会うの久々だし話したい…!
そう思いながら会話を続けた。
と「クロノアさんは?どうしたんですか?」
ク「友達が入院してるんですよ」
と「じゃあクロノアさんもお見舞いに来てたんですね!」
ク「はい!あ、じゃあ僕急いでるので、ではまた!」
素早く会計を終わらせ、急いで病室に戻った。
と「…………」
ク「しにがみくん!はい、これお茶」
し「あっ、ありがとうございます!!……あのー、ちなみに後ろの方は?」
ク「え?」
振り向くと、ともさんが目の前にいた。
ク「うわっ!!」
と「あははw気づくの遅すぎますよ!w」
ク「ちょっとともさん!w」
しばらく笑ってから、ともさんは病室を出ていった。
し「さっきの人って…」
ク「あぁ、俺の中学の時の先輩だよ!」
し「へぇ~、かっこいい人ですね!」
ク「うんうん!」
暗く感じていた病室が、今では少し明るく感じた。
コメント
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え〜どうなるんかな〜なんかともさん怖いな〜なんかしてそう…それかクロノアさんに好意を持ってるようにも見えるな〜ん〜しにーは、どんどんぺいんとさんのとこ好きになってくな〜