テラーノベル
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次の瞬間。
エンティティが消えた。
「っ!?」
違う。
速すぎて見えなかった。
黒い腕が、視界いっぱいに迫る。
死ぬ。
反射的に目を閉じかけた、その瞬間。
――ガギィンッ!!
金属がぶつかるような轟音。
衝撃で空気が爆ぜた。
目を開ける。
目の前。
らっだぁが、黒い腕を細い刃で受け止めていた。
「うわ、重っ」
軽い口調。
けれど、
地面が砕けている。
らっだぁの足元を中心に、巨大な亀裂が広がっていた。
一体、どれだけの衝撃を受け止めたらこうなるんだ。
エンティティが低く唸る。
その瞬間。
らっだぁの姿が消えた。
次の瞬間には、エンティティの背後。
青い羽織が宙を裂く。
ヒュンッ
斬撃。
黒い身体が真横に吹き飛んだ。
建物へ激突する。
空中都市が大きく揺れた。
「えぐ……」
呆然と呟く。
速過ぎる。
いや、
動きが奇妙だ。
らっだぁは、空中の“歪み”を蹴っていた。
重力が乱れている場所。
空間が捻れている場所。
そこを足場みたいに踏み越えている。
普通なら立つことすら出来ない場所を。
まるで、最初から知っていたみたいに。
「ぐちつぼー!」
らっだぁの声。
反射的に振り向く。
「避けて!!」
直後。
黒い影が真横を通り抜けた。
「うわぁっ!?」
咄嗟に身体をひねる。
後ろの建物が、一瞬で消し飛んだ。
轟爆。
ガラス片。
熱風。
エンティティは、もう立ち上がっていた。
斬られた身体が、黒い粒子になって蠢いている。
⋯いや、
――再生している。
「うっわ、再生すんの面倒くさ〜……」
らっだぁは肩を回す。
楽しそうだった。
戦っているというよりも、慣れている。
この状況に。
エンティティが咆哮する。
空気が震える。
その瞬間。
空の亀裂が広がった。
重力が反転する。
「っ!?」
身体が浮く。
街が上下逆さまに回転した。
建物が空へ落ちていく。
「ちょ、これどうなって――」
思わず叫んだ瞬間。
腕を掴まれる。
らっだぁだった。
「危な」
軽い笑み。
そのまま、崩れた瓦礫へと着地する。
有り得ない。
重力が滅茶苦茶なのに。
らっだぁだけが、平然と動いている。
「……何なんすか、マジで」
思わず呟きが漏れる。
らっだぁは一瞬だけ黙った。
エンティティが再び迫る。
黒い腕。
歪む空間。
崩壊していく世界。
その全部を前にして、らっだぁはへらっと笑った。
「ただの旅人だよ」
直後。
彼の碧い瞳が、鋭く細められる。
風が吹く。
青い羽織が翻る。
「よいしょ、っと」
次の瞬間。
トンッ
らっだぁは、“空間そのもの”を蹴っていた。
NEXT=♡1000
#wrwrdBL
紫秋_4aki.
924
#AI
コメント
2件
らっだぁ旅人じゃ収まらん戦闘能力持ってんな… ぐちつぼは生きてんのがもはやすごい