テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#さとみくん
みく
12
璃音
50
はるあ
4,013
さんざ思い悩んだ末に、ハワイでよく知られたプルメリアの花があしらわれた指輪を選んだ。
花冠のようにプルメリアの花でぐるりと周囲が縁取られた指輪は、花のひとつひとつが可憐に彫られていて、とても魅力的で愛らしいデザインだった。
でも、いざこれにしようと指に嵌めてよく見てみたら、花弁の真ん中に小さいながらダイヤが一個ずつ埋め込まれているのが目に入った。
これって、もしかしてすごく高い物なんじゃ……連れて来られた時にはすっかり舞い上がっていてあまり気づいてはいなかったけれど、改めて見てみればショーケースに並んでいるのはどれも高価そうなものばかりで、高級ジュエリーショップの雰囲気がありありと漂っていた。
「や、やっぱり、いらな……」
急に申し訳なくも感じて、指輪を戻そうとすると、
「これで、いいんだな」
と、彼が私の手から指輪を取り上げて、その場で会計を済ませてしまった。
「あっ……あの、こんな高そうなの買ってもらうなんて……」
気が引けるような思いで口にすると、
「高いかどうかなんて関係ないだろ。俺は、おまえの一番ほしかったのを買ってやりたかったんだから」
彼がそう言って、私にニッと笑って見せた。
「……ありがとう。本当に」
嬉しさに涙がこぼれそうになるのを、「気にすんな」と、片腕でそばへ引き寄せられる。
「あともう一つ行きたいところがあるんだが、付き合ってもらえるか?」
そうして、ジュエリーボックスを入れてもらった小さな手提げ袋を手に、私の腰を抱いた彼が、店の外へと歩き出した──。
コメント
1件
プルメリアの指輪、すごく可愛いデザインだね…!「高いかどうかなんて関係ない」って言い切って買ってくれる彼、かっこよすぎるよ😭 主人公の「ありがとう」に込められた気持ち、じんわり伝わってきた。次どこに連れて行ってくれるんだろう、すごく気になる…!