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👣パタパタ(歩いている音)
類「巴那…」
類が真剣な表情でこちらを見つめる
巴那「な…なに?類、なんか悩み事でもあるの?」
類「巴那…」
類「無理をしていないかい?」
巴那「えっ?んなこと…」
とっさに声が出る。
類「無理に笑顔を見せたり。ショー中以外は無理矢理していただろう?」
巴那「そんなことないっ‼︎」
類「っ!」
巴那「無理なんて無理なんて…してるわけないじゃん…」
巴那「司にも全部バレるってわかってるのにさやるわけないじゃん…あはは…どうしちゃったのさ」
類「そうだね…どう言えばいいのだろう…無理に笑っているのはわざとじゃないのではないかい?」
巴那「え…?」
類「仕方がないような理由や無意識。そういうものがあるのではないかい?」
巴那「類…」
類は私のこと真剣に考えてくれてる…けど…けど…
巴那「っ!」
その場から離れようと駆け出す。
あーあ…言っても大丈夫。親のことをいっても大丈夫なことくらいしってる。
だけど、これ以上類や司や瑞希に迷惑かけたくないんだろうな…
どんよりと曇った空が辺りを包み込む
すると
巴那「あ…瑞希じゃん」
瑞希「やほ〜巴那…どうしたの?」
巴那「まぁいろいろと…」
沈黙が走る。
瑞希「…そういや!今日お姉ちゃんからリボンが届いたんだ〜!みてみる〜?」
優しく包み込むような声で言ってくれるけど、今は…
巴那「…いい。」
ごめんね。と発せれない自分が嫌だ。
いい。しか言えない自分も嫌だ
巴那「じゃ…」
瑞希「…巴那…」
とっさに帰ってきてしまった。
メールがたくさん来る。スマホが鳴り続けるが、見る気も無くなってしまう
巴那「あーあ自分勝手だな…自分。」
さな「お姉ちゃん、入っていい?…」
さなも不調を察してくれたようだった
巴那「ちょっと今は一人にさせてほしい…かな。ごめんね」
また仮面を被った明るい声で言う。
さな「わかった。ゆっくりしてね」
明日、学校行きたくないな…
類や瑞希に迷惑かけちゃったし…
もういっそ縁を切ってしまった方がみんなのためなのではないだろうか。
胸が苦しい…大切な仲間を失おうとするってこんなに辛いんだな
うまく呼吸ができない…
コンビニにでも行こうかな…
外へ出るともうあたりは暗かった。
街灯もないこの裏通りは特に誰もいないようだ。
と思ったが
?「そこのお嬢さん、こんな暗いところでどうしたの?危ないよ?俺の家来る?」
後ろから男の人の声がした。
巴那「あ…ありがとうございます…でも大丈夫ですので…」
男「でもなぁ」
と言いながら私の腕を強く掴む
巴那「!」
男「いいじゃん…安全だよ〜俺の家は」
趣旨が変わっていないだろうか…安全とかそんなんじゃなくて…
巴那「はっ離し…ん!」
男が急に口を塞いできた。
必死に抵抗しても男の力には叶わない。
?「やめろ!」
男「お前はだれだっ!」
?「オレは、巴那の彼氏だ!」
あ…司…!
司「オレの彼女にてを出すな!」
男「へぇ…男いたなんてな」
と言って男は私を司の方へ投げつけ、去っていった
巴那「司…ありがと…助かったよ」
司「大丈夫だ…彼女っていったのは咄嗟についた、う…嘘だからな」
巴那「ふふ!わかってるに決まってんじゃん笑」
巴那「でも…あの男の人を追い払ってくれてうれしかったな…ありがとう」
司「スターとして当然のことだ!」
いつもの司に戻り、少し安堵した。
巴那「じゃあ私はコンビニに…」
司「それはダメだ!家へ帰れ!」
巴那(お兄ちゃん発動した…)
巴那「はいは〜い」
司「巴那が素直にOKするなんてめずらしいな」
巴那「まぁ、助けてくれたし…特別!なんちゃって笑」
司(それなら…)
巴那「じゃあね〜!」
司「ちょっ!家までついてくって!」
巴那「それは嬉しいなぁ!カップルみたいw」
思わず笑ってしまった
司「カッ…!ていうかそれは普通だろ!」
巴那「そーかな?じゃあお願いするねぇ」
司(てことはもしかして…)
巴那宅まえ
司視点
巴那「ありがとーね!送ってくれて!」
司「おう!これも…」
巴那「スターとして当然!でしょ?」
司「あたりだw」
今、とても顔が熱い。巴那は気づいていないようだが…
巴那「じゃーね!」
司「じゃ!」
といって巴那は家へ入っていった。
巴那も少し楽になっている気がする。
類に何か言われていた時は真剣そうな顔だったが…
“カップルみたい”
あの言葉が心に残る
これでOKしてくれたということは脈アリなのだろうか。
はぁ…告白したいけれど、これからの関係が崩れるのが怖くて言えない。
きっと類も巴那のことが好きなのであろう。
早く告った方が成立しやすいのはわかっている。
だが…
考えても仕方がない。一度今日は休息を取ろう。
類視点
ああ…巴那に強く言いすぎてしまった。迷惑をかけてしまった。
本当に申し訳ない。
明日、学校へ来るだろうか。
もうしんどい思いはして欲しくないのに。
住所を知っていれば…
瑞希視点
あーあ…
巴那。大丈夫かな。
ボクが変なこと言ったから…
明日学校へ行こう
巴那が来ると信じよう。
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