※この作品とご本人様達は一切関係ありません。
※検索避けのため伏せ字となっております。ご理解、よろしくお願いします。
※本作品は時代パロとなっておりますが、作者の個人解釈を含みます。
 「 ci 」 『 syp 』
● ci side
 
 「 ん 、 」
 
 母 「 ci … !? 起きたのね !? 」
 
 「 ここって … 」
 
 母 「 お家よ 。 もう安心して 。
 
 大丈夫よ 。
 
 お父さんもお母さんもいるから 。 」
 
 まだズキズキする頭を起こす 。
 
 「 syp … sypにお礼言わんと …
 
 助けてくれたんや … 。 」
 
 父 「 その必要はない 。
 
 私の方からしっかりと伝えといたからな 。 」
 
 「 いや 、 でも 、 俺が言わんと … 」
 
 母 「 だめよ 。
 
 もうあんな危ない外へ行っては駄目 。
 
 ciも分かったでしょ ?
 
 だから 、 もう決めたのよ 。 」
 
 「 … ?? 」
 
 母 「 『 お役目 』 が終わるまで
 
 貴方を外に出さないって 。 」
 
 「 え … ? 」
 
 母 「 だって貴方 、
 
 いくら注意したってsypっていう子と
 
 会うでしょ ?
 
 それに 、 お母さんとお父さんに内緒で
 
 こんなやりとりまで … ! 」
 
 そう言ってお母さんがばら撒いたのは 、
 
 今までのsypと俺のやりとりだった 。
 
 「 な 、 なんでこれ … 」
 
 この手紙は見つからないように
 
 自分の机の奥底にしまっていた 。
 
 母 「 貴方が家にいる間 、
 
 ずっと見張ってるつもりだったけど
 
 家を出て会えるのはおかしいと思って
 
 調べたわ 。
 
 これ 、 いつからやりとりしていたの ? 」
 
 「 … 2ヶ月くらい前 。 」
 
 母 「 …!! はぁ 、 本当に
 
 学習能力がない子 。
 
 姉さんのように頭が良かったら
 
 贄として完璧だったのに 。 」
 
 「 … 」
 
 母 「 ま 、 いいわ 。
 
 頭が冷えるまでそこにいて頂戴 。  」
 
 「 ちょッ 、 」
 
 ″ ギシ ″
 
 「 !? … 縄 !? 」
 
 足が自分の思った通りに動かず 、
 
 足元を見てみると
 
 そこにはベッドと繋がっている縄があった 。
 
 きつく 、 固く結ばれており
 
 中々解けない 。
 
 「 ねぇ ! 解いてよ !
 
 母さん ! 父さん!! 」
 
 いっぱい叫んだ 。
 
 頑張って解こうとした 。
 
 でも 、 誰も来てくれない 。
 
 誰も 、 助けてくれない 。
 
 「 syp … 助けて … 」
 
 
 
 
 「 姉ちゃん … ? 姉ちゃん … ! 」
 
 姉 「 ci … !! 」
 
 「 姉ちゃん 、 行かんでよぉ …
 
 俺 、 1人じゃ 、 なんもできん … 」″ グスッ ″
 
 姉 「 … 笑 。
 
 もう泣き虫だなぁ 、 ciは 。
 
 それじゃ 、 私がいなくなった時
 
 大変だぞ 〜 ? 」
 
 「 やだぁ … !!
 
 いなくなんないでよぉ … ! 」″ ポロポロ ″
 
 姉 「 もう ー 泣かないの 。 」
 
 「 なんで 、 なんで姉ちゃんだけ … 」
 
 姉 「 … そういう 『 役目 』 があるの 、
 
 姉ちゃんには 。 」
 
 「 やくめ … ? 」
 
 姉 「 そう 、 大事な 『 役目 』 。
 
 みんなを守る大切な 『 役目 』 。 」
 
 「 みんなを守る … ? 」
 
 姉 「 かっこいいでしょ 。 」
 
 「 うん … でも 、
 
 姉ちゃんはかっこよくなくていいもん … 。 」
 
 姉 「 … ciは 、 かっこよくなりたい ? 」
 
 「 … うん 。 」
 
 姉 「 じゃあ 、 約束 。 」
 
 「 ? 」
 
 姉 「 次に姉ちゃんと会う時は 、
 
 『 みんなを守るかっこいいciになってね 。 』 」
 
 「 … 」
 
 姉 「 約束 、 できる ? 」
 
 「 … ん … 」″ グス ″
 
 姉 「 笑 い ー こ 。
 
 ciのこと 、 ちゃんと見てるからね 。 」
 
 ″ ギュ ″
 
 姉 「 『 守れなくて 』 ごめん … 」
 
 
 
 ″ ガバッ ″
 
 夢 、 か … 。
 
 これ多分 、
 
 姉ちゃんとの最後の会話かな … 。
 
 「 姉 、 ちゃん … 俺 、
 
 みんなを守るかっこいい奴になんて
 
 なりたくないよ … 。 」″ グスッ ″
 
 
 
 ● syp side
 
 父さんが死んだ 。
 
 酔っ払った勢いで 、
 
 川に落ちたそうだ 。
 
 最後の最後まで 、
 
 ほんと惨めな父親 。
 
 あれが最後の会話だって知ったら 、
 
 母さん怒るだろうなぁ 。
 
 なんてとぼけたことを思いながら 、
 
 目の前の遺体を眺める 。
 
 俺なんかよりも 、
 
 男らしい手 。
 
 俺が小さい時に
 
 俺を庇うために負った額の傷 。
 
 何時の間にか増えている白髪 。
 
 転落したときに出来たであろう
 
 足の傷 。
 
 俺と一緒に星を見たはずの目は 、
 
 もう二度と開かない 。
 
 『 なんでや … なんで … 』
 
 物の輪郭がぼやけてくる 。
 
 謝りもしないで
 
 勝手に死にやがって 。
 
 大嫌い 。
 
 でも 、
 
 大好きだった 。
 
 まだ 、
 
 信じていたかった 。
 
 また 、
 
 一緒に星を見れるんじゃないかって 。
 
 優しい父が戻ってくるって
 
 思ってた 。
 
 思ってたのに 、
 
 『 父さん … 。
 
 戻ってきてよぉ … !
 
 俺 、 1人だよ … 。 』″ ポロポロ ″
 
 せっかくciと再会できたのに 、
 
 今度は父さんかよ … 。
 
 ci … 傍におってほしい 。
 
 慰めてほしい 。
 
 でも 、
 
 ciの母 「 せっかくciの覚悟が出来て
 
 1人になった所 、
 
 貴方は凝りもしないで
 
 手紙を送ってきて … 。
 
 ciがどれほど困ってたか 。  」
 
 ciの父 「 須古星sypくん 、 だったっけ ?
 
 金だろ ? 金が欲しいんだろ ?
 
 ほら 、 あげるから 。
 
 ciの 『 役目 』 が終わるまで
 
 ciに会わないでくれ 。 」
 
 って言われちゃったもんなぁ … 。
 
 金ももらっちゃったしなぁ … 。
 
 あの後 、 ci大丈夫やったかな 。
 
 出血はそこまでひどくなかったけど 。
 
 ciを襲った人攫いはあの後 、
 
 警官に捕まった 。
 
 動機はciの羽織りを見て
 
 「 売れば金になると思った 」 らしい 。
 
 だからはよ脱げ言うたんやけどなぁ 。
 
 ciが連れ去られて 、
 
 必死に追いかけてるときに思ったんや 。
 
 「 やっぱ 、 俺何もできんな  」 って 。
 
 父さんの酒もやめさせられてたら 、
 
 死ななかったし 。
 
 ciのこともっと気付いてたら 、
 
 少しは辛くなかったかなって 。
 
 こんな自己嫌悪は
 
 母さんが死んでからずっとある 。
 
 看病しても 、
 
 薬を買ってきても 、
 
 悪化するばかり 。
 
 なんもできんかったのが悔しかった 。
 
 でも 、 今は 、
 
 「 悔しい 」よりも
 
 「 何もかも諦めたい 」 。
 
 とりあえず 、
 
 父さんとの思い出に浸ってたいんや 。
 
 ごめん 、ci 。
 
 なんもできんくて 。
 
 困らせちゃって 。
 
 迷惑かけちゃって 。
 
 こんな俺で 、
 
 ごめん 。
 
 今は 、 許して 。
 
 『 … 疲れたなぁ … 』
 
 投稿頻度低くてごめんなさい〜💦
考査期間なのでこれからも遅くなってしまうかもです🥹
 『 せんたくばさみのリクエスト部屋 』 ⇨ リクエスト 、 受付中 。
コメント
4件
ciさんのお姉さん解釈一致すぎて…🥹🥹 続き楽しみにしてます!!