俺は白い角砂糖のような空間に
独特な消毒液の香りのする
場所も普通、金額もごく普通の病院で働いている。
だが一つだけおかしいことがある。それは俺と先生だ。
俺と先生は人ではない。ならなんだ?幽霊か?いいや。違う。
俺は黄色の麒麟。そして先生は赤紫色の竜だ。
これを聞いて不思議に思うかもしれない。
ドラゴンに治療が出来るのか?
何故病院で働くことが出来るのか?
そう思うのも当然だ。人に化けれることもないし
治療をするイメージもないだろう。人から見たら怖いが…
俺たちはペストマスクで顔を隠し黒い服とマントで
翼や尻尾を隠している。
不気味がられるが『ヨーロッパのペスト医者』と言えば
問題はない。これを前提として話を戻そう。
俺たちは人に敵意は向けないし人と同じ生活をしている。
人にとっては二人の医者、と見られるが
俺たちと同じ種族からすればどうだろう?
『人と関わっているぞ』『何かあるに違いない。』
そう思われるのだ。これが問題となっていて俺と先生は
安心して治療ができない。先生は戦争を嫌っている。
だが魔族に目をつけられたら逃げられないのだ。
ならどうしよう?俺と先生は頭を悩ませた。そして
考えついたことは逃げ回ることだ。
逃げて逃げて地球の裏まで行く。
これは大変だが「命を助けられるならなんだってする」
という先生を信じて逃げ回ることにした。
だが、その中で先生の謎が今回の件と絡み合ったのだ。
先生の過去はどのようなものだったのだろうか?
俺の中で、その謎は今まで解けなかったのだが
今、このときに解けた。
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