「……えーと、それはできないです。私じゃなくて友達の家に泊めてもらうとか」
無理に決まってるだろ。さすがに知らない男を家に入れらんないよ。逆にいけると思ったの?
「近くにいないんですよ」
「ホテルに、」
「財布ない」
ですよねー。
泊まる場所あるのに私にわざわざ頼んだりなんてしないか。聞いても無駄なのは初めから分かってますよ。
「なら私がお金出します。なのでホテルに泊まってください」
これぞ大人の対応、すかした顔で財布を取り出す。
ひっくり返して出てきたのは100円玉と10円玉が数枚だけだった。
ああ、さっきコンビニで使い果たしたんだった。
財布の中身を睨んで「?」という表情の男の人を見上げる。
「野宿しましょう」
「嫌だよ」
◇◆
「そのままだと風邪ひくのでお風呂入っていいですよ」
___結局家にあげてしまった。
びしょ濡れのまま見捨てるなんてできないもん。今夜だけ、明日の朝には出ていってもらうから大丈夫。
客用の布団出さないと、ベットに寝させるのはなんかやだ。
「すみません」
「あーはい、もう終わりま
…ぎゃあああああ!?」
ソファでうとうとしていたところ、声をかけられて顔を上げたら上裸の男が。細身なのに腹筋が割れてて一瞬ガン見してしまったけどすぐにクッションに顔を埋めた。
「あ、いや、服濡れてて」
「…今着替え持ってきます」
めっっちゃ焦った、、
額に手をあてて小さくため息をついた。私の服じゃ無理だよな、元彼のでいいや。
「これどうぞ!」
彼が視界に入らないようノールックで服をぶん投げた。
コメント
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「野宿しましょう」で吹いたwww
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