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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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「色葉、貴様一体どういうつもりだ」


「どういうつもりも何も、私はただ奴らを逃す手伝いをしているだけだ」


ざわめく木々の葉音に、何故か心地良さを覚えつつも目の前の相手に殺気を向ける


「貴様が天元に余計な事を吹き込んだんだろう」


「んだよ、疑ってんのかぁ?私はただアイツに助け舟を出してやっただけだっての」


愛用の木刀を腰から抜き、ヒュンという音を奏でさせながら相手へ向ける


「何か絶対守りてぇモンがあんなら、泣いて喚いてでも助けを求めろ」


「それが、人間の性分ってモンだろってな」


目の前にいるアイツと顔が似ている奴にそう告げれば、奴は呆れたようなため息をついた


「アイツは忍びになる事を嫌がっていたが、そんな意思とは逆に奴は才能を持っている」


「だから、邪魔な意思を殺す為にアイツに兄妹殺しをさせたって訳か?」


「そうだ。しかし、それも失敗に終わったがな」


奴がそう言い、私は呆れてため息しかつけなかった


「アイツの弟だっていうからどんな奴かと思えばお前、全然似てねぇわ」


私がそう冷めた口調で吐き捨てると、目の前に奴が現れクナイが迫っていた


「俺はアイツを兄だと慕った覚えはない。」


「っ、そーかいっ、!アイツもテメェを弟とは思ってねぇよ!」


「!」


木刀で受け止めていたクナイを弾き飛ばし、距離を取った


「夜はまだ長ぇんだ。ゆっくり楽しもうぜ?

なぁ、弟(笑)くん?」


「その舐めたツラ、今すぐベソだらけにしてやる」


投げられたクナイを弾き飛ばした瞬間、戦いの火蓋が切って落とされた


________


「、天元様、色葉ちゃんは大丈夫でしょうか、」


「、あぁ、いつもはふざけているが、アイツは強い。だからそんな心配すんな」


俺は不安がる須磨の頭を撫で、そう優しく諭した


“私が逃げ道を作ってやらぁ。テメェはその間、三人連れて逃げろ”


“大丈夫だって、その代わり。今度高級菓子たらふく食わせろよ”


不意に、最後に会った時の色葉の言葉といつもと変わらない顔を思い出し


グッと眉間に皺を寄せた


アイツはクノイチとしては最弱であった


毒慣れの訓練やクノイチとしての基礎も何一つ出来ていないとよく怒られていた


だからよく、いやほぼすべての訓練から逃げ出していた


本人に何故訓練を受けないかを聞けば


“いやだって、あんな見るからに怪しい薬飲む訳ねぇだろ”


“私まだ死にたくねぇし、死ぬんなら訓練や誰かの為じゃなくて自分の為に死にてぇから”


何とも自由な人間。それが色葉の最初の印象だ


しかし、俺はそんな色葉が羨ましいと思うと同時に尊敬した


嫌な事からは逃げても良いと、死に急がなくても良いと


すべてアイツから教えてもらった


「、必ず助けに行ってやるからな。」


だから、それまで待っていろ。色葉

________


「ん、、ここは、っていってぇ!」


目が覚めると、そこは見知らぬ土地であり

身を動かせば激痛が走った


「あー、そういやあん時刺されてだんだっけ」


激痛に耐えながら、私は頭を抑えながら昨晩の事を思い出す


奴からの猛攻を捌きつつ、こちら側からも攻撃を仕掛けたが


何ともまぁ、すばしっこいわしぶといわで、戦況は私の方が不利であった


そうして、攻撃を避けつつ森の中へ逃げ込んでいると


クナイが足に刺さり、身体のバランスが崩れ、そのまま崖から落ちた


地面に身体が打ち付けられる感覚と共に意識を落とした


と、いったところだろう


「ったくよ、マジ痛えんだけど、ってかこれ抜いていいやつ?」


私は木刀を杖代わりに立ち上がり、ヨロヨロとした足取りで森の中を歩く


そうブツブツと呟いていると、ガサガサという足音が前から聞こえた


また忍びの連中だろうか。だとすれば今度こそ殺されるだろう


「、勘弁しろよ。まだあの野郎から高級菓子貰ってねぇんだから」


私はふらつきながらも木刀を構えるが、体力の限界か膝から崩れ落ち、また意識を失った

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