テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⚠️都道府県擬人化 男子 よく分からない小説です。
福岡&愛知 CPぽくなってしまいました…
「かわいい?」
これまでの人生でたくさんの女に聞かれたこと。
濃すぎるメイクにブランドのカバン。
正直、まったく似合ってない。豚に真珠。
どうあがいても不細工なのに。かわいそうに。
そんな思いを喉に押し込み、欲しいであろう模範解答で俺は答える。
「かわいい。」と。
愛知 「かわいい?」
デパ地下、試着室前にて始まる。
今日は愛知の服を買いにきた。
クローゼットみたら女装用の服しかなかったらしい。末期だよあいつ。
ついでにカフェよってインスタ用のお菓子の写真が撮りたいらしい。
写真撮ったら「甘いもの苦手だから」って言って押し付けてくるくせに。
奢ってくれるのでラッキーだが。
福岡 「…なんか服でかくね?」
愛知 「オーバーサイズっていうやつだよ」
福岡 「限度を知れ、限度を。」
愛知 「かわいいだろ!これが!!」
福岡 「あーはいはい。かわいい、かわいい。」
愛知 「雑だな…ま、会計してくる」
はじめから買うと決めてたんだろ!なら聞くなよ…
繰り返し、繰り返し。「かわいい?」と。
同じ答えしか返ってこないと知ってるくせに。
感情など一ミリもその言葉に入ってないのも。もっと他の大きなものがほしいのも。
俺だけの言葉だけじゃ、満たされないのも。 全部知ってるくせに。
福岡 「は゛ぁぁぁぁ…」
愛知 「タメ息でかすぎだろ。」
福岡 「だってさ!服買ってすぐにカフェ寄るかと思ったら!」
福岡 「メイクみたいって言ってそこから!!」
愛知 「すまんって。」
福岡 「たいして思ってねぇだろ」
愛知 「だって新作のコスメが…」
福岡 「言い訳はもう聞いた!!」
福岡 「趣味はほどほどにって…」
こんなの趣味じゃない。好きじゃない。
けど僕が唯一認められる武器なんだよ。なんでもあるお前じゃないんだから。
元がマイナスなんだから。造らないと。僕はお前じゃないんだから。
「かわいい。」なんて簡単にもらえないんだから。
見せかけの「かわいい。」なんて分かってるって。
僕に興味を抱いてくれたお前はいないんだよね。
お前が興味を抱いてくれた僕もいないけど。
けど、福岡に少し…
愛知 「…会計するか」
静かだった空間に言葉を投げ入れられた。
福岡 「まって!まだ食う!」
愛知 「ふざけんな、奢りだからって調子のるなよ!!」
福岡 「あと5分!!」
愛知 「無理」
福岡 「はぁぁぁぁ!!」
愛知 「また奢ってやるから…」
福岡 「次のお前のショッピングの付き添いまでお預けかよ…」
愛知 「あ…雨じゃん」
福岡 「まじかよ…」
デパ地下を出ると雨が降っていた。
来たときは雨なんて降っていなかったから傘なんて持っていなかった。
福岡 「ということは…」
愛知 「まさか…」
福岡 「駅までダッシュだ!!」
愛知 「はぁ!?デパ地下で傘買うとかは!?」
福岡 「そんな時間ねぇよ!電車に遅れるぞ!」
愛知 「メイクが…」
あーだこーだ言う愛知の手を引っ張って都会の空の下に飛び出す。
水溜まりを踏みつけ、傘に守られた人々の合間をぬう。
新長したばかりの靴は泥で汚れて。買ったメイクの紙袋には雨水が入って。
着ている服も髪型も濡れて水が滴れていて。
さっきより少しみっともなくなった俺たちを見て愛知からかすかに笑い声が聞こえた。
振り向くと昔みたいなお前がいた。
ほしかったんだろ。
たくさんの刺激が。学生時代なみのくだらない思い出が。
どんな空でもきれいに見える色眼鏡が。自分を大切に、乱暴に振り回してくれる奴が。
昔みたいな自分が。俺が。
くれてやるよ。全て。
学生時代よりももっとたくさん。
お互いの過去なんてどうでもよくなるくらい。
お前のコンプレックスを隠すメイクをしなくなるくらい。
自分自身に真っ正面から向き合えるくらい。
お前の口から真の『好き』がこぼれるくらい。
どんなに素敵なメイクで飾っても。
どんなに素敵な服を着ても。
この瞬間には叶わない。
今なら胸を張って言える。
「今のお前が一番かわいい。」と。
勉強の片手間に書いてたので駄作になってしまい、申し訳ないです…(黒歴史爆誕の瞬間)
あなたの家まで菓子折り持って謝罪に行きますので住所を教えてください。(嘘です)
次回の読み切り予告(宣言)! 広島&岡山か東京&大阪書きます! たぶん…
また今度会いましょう! さようなら~!!
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!