翔太はなぜか離れるのをずっと嫌がって、強い力でしがみついてくるから、館さんと佐久間に手伝ってもらいながら、なんとか上着とズボンを着せる
離れてくれなくてどうしようもないから、移動中もずっと姫抱き状態だ
家に帰ってもこのままなんだろうか、と思いながら、とりあえず家までは抱き上げて運んできた
ひとまずソファに下ろそうとするものの、やっぱり離れてくれそうにない
「翔太ー?ちょっと離してくれないー?」
「…んやぁ」
「どこにも行かないよ」
「んーん」
「…はぁ、だめか。どうしたんだよー、ほんとに」
翔太を抱いたままにソファに座る
俺に横抱きにされた翔太は、相変わらず両腕を俺の首に回して抱きついている
まぁ家には帰ってきたわけだし、特別やらなきゃいけないこともない
こんなにも至近距離にいることなんてないから、なんだか珍しい翔太を眺めるのも悪くはない
ふわふわで柔らかな髪を撫でながら、穏やかな寝顔を見つめる
翔太を支えるために背中に回しているのとは反対の手を、そっと頬に当てると、スリスリと頬擦りをして嬉しそうに微笑んでくる
(……なんだこいつ、可愛いな)
翔太は普段から積極的に人に甘えに行くようなタイプではない
誰かに構われてもツンケンとしているし、そうじゃない時は、1人で静かに穏やかに過ごしている
肩に手を置くくらいのことはあっても、自分から寄ってくるなんてことは見たことないレベルでレアだ
もともと、幼さを感じるような可愛さを持っているから、素直に甘えるような仕草をすれば、それはもうなんだか天使のような可愛さに思えた
ちょっと興味が湧いてきた俺は、翔太が全く起きそうにないのをいいことに、その可愛さを味わってみる
よく手入れされた白い肌をなぞれば、モチモチとした弾力が指を跳ね返す
少し癖のある柔らかな髪を梳くようにして何度か頭を撫でれば、気持ちがいいのか、口角がふにゃあとゆるむ
弱いと噂の耳をなぞれば、くすぐったそうに眉根を寄せる
常に潤っている赤い唇をなぞれば、「んっ」と、なんとも唆られる声が聞こえてくる
(…あ〜、なんか、食べちゃいたいかも)
とはいえ、大事なメンバーの寝込みを襲うわけにもいかないので、ぷるぷるの唇をふにふにと触るので我慢していれば、次第に翔太の意識が浮上してきた
コメント
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もう可愛くて可愛くて可愛くてどうしましょう💙って感じです!最高です🥹🥹🥹