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5.壊れ果て
『なん…で。』
真っ暗な外。
空には星一つ見えない、今日は新月だ。
全てを失った私と照らし合わせる。
『私向けの…しんげつ?笑』
なんて言いながら涙が止まらない。
こんなことになるなら恋なんて。しなければよかった。
『宮原?なにしてんだ?』
いま。1番聞きたくなかった声
『せんせ…い』
『宮原!泣いてんのか?どうした、誰かに殴られたか??』
思ってた以上の心配性で笑いが少しこぼれる
『大丈夫。先生は学校帰り?あ、それとも今から私のお母さんと会うのかな。』
『あ、聞いたのか…』
やっぱ嘘じゃなかったんだ
『うん。しあわせになってね。』
『お前もくらすんだよ?』
ごめん。先生。ごめん。お母さん
『ううん。いい、』
『は?』
『恋なんてくだらないね笑なんでだろ。涙が止まらない』
強がるわたしとは真逆に涙が溢れている
先生は私の言ったことと行動を照らし合わせて、私の好意に気づいたようだった。
迷惑だよね。
『あー!ごめん!泣いちゃって、先生さよなら!』
もう会いたくない。
『どこいくんだ。帰る場所無くなるだろ。一緒に行こ。』
『嫌だ。』
なにか暖かくて大きいものが私の頭に乗っかる
『居なくなられたら困るんだよ』
だってそれは先生の子供になるからでしょ?
わたしは、
わたしは、愛されてない、
『じゃあ。私の事わすれて。』
涙を少し我慢して言えた最大の言葉
私は幸せになれない
“バサッ
見えない私でもわかる。
先生に抱きしめられていた。
『ばか。なんでそんなこと言うんだよ。』
『先生のことが、すきだから、だから苦しいの。 』
言っちゃった。この一言で全てが終わるかもしれないのに。
『お前のこと好きだよ。居なくなるな。』
子供として…
こんなに伝えてくれる先生にもこんな態度とってる私はやっぱ子供だ。
先生の胸にうずくまりかれるまで泣いた。