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注)
媚薬ネタ
甘々(げろい)
めめ呼び
「ただいまっ、と」
「お邪魔します」
舘さんと2人で帰ってくる自宅は、いつもと違って見える。
今日はグループでの撮影があった。
撮影は順調に進むし、朝が早かったのもあって、夕方には解散になった。
しかも、明日は俺も舘さんもオフだ。
何ていい日なんだ今日は…!
見えない何かに感謝したくなる。
折角時間がたっぷりあるからと、夕食は2人で俺の家で作ろうということになり、買い出しをして一緒に帰宅した。
スーパーで舘さんと2人で買い物して帰ってくるなんて…
「まるで新婚さんみたい♡」
「何言ってんの?笑」
自分の荷物を置きながら、舘さんがふふっと笑った。
呆れを含んだ笑顔もまたかわいい。
「荷物、ありがとう。重くなかった?」
買い物袋は俺が受け持っていた(夫だから)。
舘さん(愛妻)に持たせるわけにはいかない。
「全然。ここに置きますね」
調理台の上に買い出しした食材を置く。今夜は中華がメインだ。
舘さんは、キッチンの棚に掛けてあるエプロンを手に取り、俺の隣に並んだ。
「一緒に料理するの久しぶりだね」
こちらに向けてふわりと笑いかけるから…
「!」
思わず、その艷やかな唇にキスをした。
突然のそれに少し驚いたみたいだったけど、そっと目を閉じて受け入れる新妻…もとい舘さんが愛おしくて、唇を舌でなぞって深く口付けた。
「ん…、ふ、ぅ…♡」
いつもなら怒られそうなのに、今日は何となく…舘さんも乗り気?
シンクにもたれ掛かる舘さんの腰をぐっと抱き寄せ、輪郭に手を添わせると、音を立てながら濃厚なキスを繰り返す。
「ん…♡ぁ、ふ…。めぅ…んっ♡」
甘い吐息を漏らしながら、舘さんの手がそっと俺の背中に回され、きゅっとシャツを掴んだ。
(――かわいい…)
ああ、もう。何で今日はこんなに素直なの…
俺、調子に乗っちゃうよ?
シャツの裾から手を差し入れ素肌を弄ると、ビクリと舘さんの身体が震える。
「ゃ…、目黒…っ…!―ーんっ」
耳朶を甘噛みして、首筋に舌を這わせると、背中に回された舘さんの手に一層力が入った。
「…感じてるの?」
耳に唇を触れさせながら囁くと、舘さんの膝が震えるのがわかった。
「あ…っ♡ぅ〜〜〜っめぐ、ろっ、やだ…っ」
「嫌がってるように見えないよ?」
「ぅんんっ♡それ、やめ…て…っ」
項から耳、首筋へとキスを落としていくと、肩にしがみついて、崩れ落ちそうになるのを耐えているようだ。
このままじゃ俺が止まらなくなる…
唇に軽くキスをして、頭を撫でて抱きしめる。
「ごめんね、舘さん。やりすぎた」
「もう…」
ぎゅうっと強めに抱きしめ返してくるのがまたかわいい。
でも、やっぱり今日の舘さんなんだか、変。
普段なら、こんなことしようものなら突き飛ばされてるか、拳が飛んできてるのに…(戯れだけど)
「ねぇ、舘さん?どうかした?」
「?…何で?」
「いつもなら俺殴られてると思うんだけど…」
「…俺ってそんなパワハラヤローだった?」
それ言ったら俺、セクハラヤローじゃん。
「何?溜まってる?」
「いや…、そんなこと、ないけど…」
「…先にえっちする?笑」
「…っばか」
「俺はしたくなったけど♡」
僅かに反応し始めた自身を、舘さんの下腹部に押し当てる。
「…舘さんも、同じだね」
脚に当たる舘さんのソレを、膝を差し入れ脚で擦った。
「!〜〜〜っ …ぅん」
ヤバい。顔が緩む…
顔を見られないように強く抱きしめて、項にキスをした。
♪〜
…折角いい雰囲気だったのに、ぶち壊すような電子音が鳴り響く。
俺のスマホが着信を知らせていた。
「もう…。舘さん、先にシャワーしてて?俺も後で行くから」
「ん、わかった…」
離れるのが惜しい…。けど、鳴り続けるスマホを黙らせなければ。
抱きしめていた腕をそっと解き、舘さんの額にキスをした。
スマホは一度コールが止んだものの、再び鳴り始める。
何か重要な要件でもあるのか…
できれば、今日という日を邪魔されたくない。
バスルームへ向かう舘さんを見送りながら、画面を確認すると…
深澤辰哉
…あまりいい予感がしない人物の名前が表示されていた。
出ないわけにはいかないので、通話をタップする。
「はい、目黒です」
「やっと出た!お疲れ!」
「お疲れさまです。…どうしたんすか?」
「何か冷たくない?わら」
「そうですか?」
通話をしながら、買い出しした食材を冷蔵庫へ収める。
わけて収めたほうがいいんだろうけど、どうせすぐに使うからと、とりあえず袋ごと入れておく。
「で?要件は?」
「あー…あのさ、今、舘さんと一緒だよね?」
―――は?何でいきなり舘さん?
「…そうですけど…?」
「そこにいる?」
「今、ちょっと外してますけど」
「あー•••」
―――なんだか、歯切れが悪いな。
それに、舘さんのこととなると気になってしょうがない。
「舘さんがどうかしました?」
「えーと、舘さん…何か、変わったことなかった?」
―――ん?これ、さっきの舘さんの様子と何か関係ある…?
「どういう意味すか?」
「いやー、えーとね…。今日、帰る前のことなんだけど…」
「ああ、何か2人で話してましたよね?」
「うん、その時ねぇ、あのー…ちょっと、手違い?があって…」
「?あの、よくわかんないんですけど、はっきり言ってくださいよ」
「ごめん!舘さんに媚薬飲ませたっ!!」
―――!!?
いきなりとんでもないこと言うなこの人!
「は?え?待って、何、何て?てか、何で?!」
「いや!即効性のものじゃないし、ひと口しか飲んでないから、そんなに問題はないかなーと思うんだけど…」
―――そこじゃねぇ。
「いや、あの…何でそんなもの飲ませたんすか?!」
「飲ませようと思って飲ませたんじゃないからね?」
―――当 た り 前 だ
「最近、疲れが取れにくいーなんて話してたから、オススメの栄養ドリンク渡したつもりだったの。でも、それがね、間違えて…興味本位で買った媚薬だったんだよねー」
「…何でそんなもの持ち歩いてんすか?」
「そこは聞かないで!わら」
―――いや、怖いわこの人…
「ひと口飲んで、甘っ!て言ったから、え、それ違うって気付いて…。媚薬は回収して、ちゃんと栄養ドリンク渡したから」
―――ちゃんとじゃねえよ
「あー…、なるほど」
「え、何?なんかあった?」
「いや、何でもないっす。問題ないです」
「ホントに〜?ならいいんだけど…」
「で、その媚薬って、即効性はないにしても、効果はあるんです?」
「ん~~、効き出したら結構強い?かなぁ?でも少量で試したことないから、よくわかんない」
「……使ったことあるんですね」
「あっ!今の聞かなかったことにして!わら」
―――いや、こえーよこの人…
「…わかりました。注意してみとくので、ご心配なく。要件はそれだけ?」
「うん、まあ。本当に大丈夫そ?これ、舘さんに効果出ちゃったら…破壊力ヤバそうで心配なのよ」
「…何の想像してんの?」
「あ、いや…。今度2人に詫び入れるから!何かあったらごめん!」
―――何かって…
「あ、ふっかさん?そのこと…媚薬のこと舘さんも知ってる?」
「おん。目黒に話したのとだいたい同じこと伝えてあるよ。肩パン喰らったわ わら」
「…そうすか。わかりました。じゃあ、もう切りますね?」
「うん。じゃ、お疲れー!」
お疲れーじゃないだろ!
通話を切って、スマホを握りしめながら深いため息が出た。
何てことしてくれてんだ、深澤辰哉!
舘さんの様子がおかしいのは間違いなく媚薬のせいだ。
でも、舘さん本人も知ってて、何で言ってくれなかったんだろう?
(…舘さん、大丈夫かな)
あの様子だと、結構媚薬の効果が出てきてる…?
ひょっとしたら、俺のせいで余計に引き出されたのかも…?
考えていてもしょうがない。
俺は急いでバスルームへ向かった。