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君の明日の光になりたい。〖完結〗

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君の明日の光になりたい。〖完結〗

3 - 君の明日の光になりたい。 #3

♥

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2025年05月02日

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君の明日の光になりたい。



#3


















──────────

sha 視点










公園から家までは、走って数分程の距離。










それでも、zmと無性に話したかったため、公園を出て、










信号を渡ってから、ゆっくり、2人並んで歩いた。










そろそろ完全に日が沈みそうで、あたりは先程よりも暗くなっていた。










zmと何の変哲もない会話をしていると、家に到着した。










sha

「 ここやで 」










zm

「 おぉ…なんかすげぇ…… 」










全く語彙力のない感想を並べるzmは、少し小学生に見えた。










これ言ったら、怒るんだろうな。










俺が先に、扉を開ける前の階段を登り、扉を開けて










zmに先に入るよう促した。










その後、自分も入って、大声で母親を呼んだ。










晩御飯を作っていたのか、ガチャガチャと何かをして、










扉を開け、玄関に向かってきた。










驚いた表情をしながら、俺の母親は声を発した。










「 どうしたん?この子… 」










sha

「 いつも話しとるzmやで!! 」


「 今日zm泊まんねんけど…いい? 」














──────────

zm 視点










sha

「 いつも話しとるzmやで!! 」


「 今日zm泊まんねんけど…いい? 」










“いつも話しているzm”と聞いて、










少し恥ずかしさを感じたが、その後すぐに発した言葉で、










人を泊まらせていいか許可を取らずに、泊まる提案をしてきた、










という所に、驚きながらも、shaらしさを感じた。










家でもこういうキャラなのだろうか、shaとshaのお母さんの会話からは、










温かさが溢れていた。










心のどこかでは、羨ましさを感じたのだろう。










「 聞いてないんやけど?笑 」










sha

「 そこをなんとか…っ! 」


「 ほらもう連れて来てもうたし! お願いっ! 」










顔の前で、パンッ、と手を合わせ、懇願をしていた。










その光景が妙に面白くて、思わず吹き出してしまった。










すぐ笑いは引いて、2人を見ると、何故か2人も笑っていた。










「 しょーがない、許してあげる!! 」


「 zmくん?も遠慮せんでええからね! 」










そう言うshaのお母さんからは、shaっぽさを感じて、










親子だなぁ…、と勝手に関心していた。










zm

「 ありがとうございます…笑 」










その関心を他所に置いて、感謝を述べた。










shaの家に上がらせてもらうと、










美味しそうなご飯の匂いが家中に広がっていた。










思わず、ポロッと「 いい匂い 」と零した。










sha

「 いっぱい食えよな! 」










「 あんたが作ったみたいに言わんといてくれる〜?笑 」










二人の会話から感じる温かさは、










自分の家庭には無いものなのだと気づいた。










あってほしかったものなんだって。










この温かさが欲しいと思う考えとは裏腹に、










家に帰りたくない、と言う気持ちが少し、強まっていた。



























夕食を食べ終え、風呂にも入らせてもらい、










shaの部屋を借りて、でスマホを見ていた。










家で見てたのと似たような、しょうもない動画。










shaの部屋は外のベランダと繋がっていた。










外に出て、風に当たりたかったため、勝手にスリッパを履いて、










ベランダに出た。










外に出た頃には、日は沈みきって、










少し雲がかかった空には、街灯で見えずらいが、










星が輝きを放っていた。










雲に見え隠れする三日月とも、半月とも言えない月は、










薄い黄色に輝いていた。










ずっとここにいたいと思って、地面に座り込んだ。










自分が座り込んだ向かいには、室外機があった。










暑くも寒くもないため、エアコンはついていなかった。










だから、室外機からなる音もなく、車が走る音だけが、










該当に照らされる夜の街に響いていた。










ヘッドホンを首に下ろして、車の音を聞いていた。










明日が暗かった。










明日の自分も、来月の自分も、未来の自分が全く想像できなかった。










もしかしたら、事前に言わず、人の家に泊まった事を怒られるかもしれない。










そんなことを考えていた。










怒られたら、なんて言い訳をしよう。










嫌だなぁ……怒られるの。













sha

「 zーmっ! 」










ベランダとshaの部屋を繋ぐドアが開いたかと思えば、










座っているのか、shaが同じ目線から顔を覗かせた。










その声を聞き、俺は前を向いた。










──────────

sha 視点










風呂から上がって、髪を乾かした後、










自分の部屋に上がった。










部屋に居るであろうzmがどこにも見当たらなかったため、










ベランダを覗くと、zmが蹲って、丸くなっていた。










zmが落ち込んでいる、と思った俺は、










元気づけるために、ドアを横にスライドして開け、










zmに話しかけた。










sha

「 zーm! 」










そう声を発すると、zmはゆっくり、顔を上げた。










その時、zmの目に、涙が溜まっているように見えた。










sha

「 !…… 」


「 …大丈夫……? 」










そう声をかけることしか、俺にはできなかった。










zm

「 ぁ、おん……なんか眠いねん…笑 」










涙じゃなく、眠いだけと分かって、俺は安心した。










sha

「 ぁ、せや、メール交換しよや!笑 」










zm

「 ん、ぉん、分かった笑 」










そう笑って応えてくれた。
























zmの隣に行くために、俺もベランダに出た。










zmは相変わらず、地面に座り込んだままだった。










俺はzmの顔を見ず、真っ直ぐ、虚空を見つめた。










そのまま、俺は言葉を紡いだ。










sha

「 なぁ、zm 」
















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