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めちゃ遅れてしもた、、 やっぱshaちゃん母ええ人すぎるって、続き気になりすぎる…楽しみに待ってます!
最後何言うのかめちゃめちゃ気になるなぁ… 続き楽しみにしてます!
君の明日の光になりたい。
#3
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sha 視点
公園から家までは、走って数分程の距離。
それでも、zmと無性に話したかったため、公園を出て、
信号を渡ってから、ゆっくり、2人並んで歩いた。
そろそろ完全に日が沈みそうで、あたりは先程よりも暗くなっていた。
zmと何の変哲もない会話をしていると、家に到着した。
sha
「 ここやで 」
zm
「 おぉ…なんかすげぇ…… 」
全く語彙力のない感想を並べるzmは、少し小学生に見えた。
これ言ったら、怒るんだろうな。
俺が先に、扉を開ける前の階段を登り、扉を開けて
zmに先に入るよう促した。
その後、自分も入って、大声で母親を呼んだ。
晩御飯を作っていたのか、ガチャガチャと何かをして、
扉を開け、玄関に向かってきた。
驚いた表情をしながら、俺の母親は声を発した。
「 どうしたん?この子… 」
sha
「 いつも話しとるzmやで!! 」
「 今日zm泊まんねんけど…いい? 」
──────────
zm 視点
sha
「 いつも話しとるzmやで!! 」
「 今日zm泊まんねんけど…いい? 」
“いつも話しているzm”と聞いて、
少し恥ずかしさを感じたが、その後すぐに発した言葉で、
人を泊まらせていいか許可を取らずに、泊まる提案をしてきた、
という所に、驚きながらも、shaらしさを感じた。
家でもこういうキャラなのだろうか、shaとshaのお母さんの会話からは、
温かさが溢れていた。
心のどこかでは、羨ましさを感じたのだろう。
「 聞いてないんやけど?笑 」
sha
「 そこをなんとか…っ! 」
「 ほらもう連れて来てもうたし! お願いっ! 」
顔の前で、パンッ、と手を合わせ、懇願をしていた。
その光景が妙に面白くて、思わず吹き出してしまった。
すぐ笑いは引いて、2人を見ると、何故か2人も笑っていた。
「 しょーがない、許してあげる!! 」
「 zmくん?も遠慮せんでええからね! 」
そう言うshaのお母さんからは、shaっぽさを感じて、
親子だなぁ…、と勝手に関心していた。
zm
「 ありがとうございます…笑 」
その関心を他所に置いて、感謝を述べた。
shaの家に上がらせてもらうと、
美味しそうなご飯の匂いが家中に広がっていた。
思わず、ポロッと「 いい匂い 」と零した。
sha
「 いっぱい食えよな! 」
「 あんたが作ったみたいに言わんといてくれる〜?笑 」
二人の会話から感じる温かさは、
自分の家庭には無いものなのだと気づいた。
あってほしかったものなんだって。
この温かさが欲しいと思う考えとは裏腹に、
家に帰りたくない、と言う気持ちが少し、強まっていた。
夕食を食べ終え、風呂にも入らせてもらい、
shaの部屋を借りて、でスマホを見ていた。
家で見てたのと似たような、しょうもない動画。
shaの部屋は外のベランダと繋がっていた。
外に出て、風に当たりたかったため、勝手にスリッパを履いて、
ベランダに出た。
外に出た頃には、日は沈みきって、
少し雲がかかった空には、街灯で見えずらいが、
星が輝きを放っていた。
雲に見え隠れする三日月とも、半月とも言えない月は、
薄い黄色に輝いていた。
ずっとここにいたいと思って、地面に座り込んだ。
自分が座り込んだ向かいには、室外機があった。
暑くも寒くもないため、エアコンはついていなかった。
だから、室外機からなる音もなく、車が走る音だけが、
該当に照らされる夜の街に響いていた。
ヘッドホンを首に下ろして、車の音を聞いていた。
明日が暗かった。
明日の自分も、来月の自分も、未来の自分が全く想像できなかった。
もしかしたら、事前に言わず、人の家に泊まった事を怒られるかもしれない。
そんなことを考えていた。
怒られたら、なんて言い訳をしよう。
嫌だなぁ……怒られるの。
sha
「 zーmっ! 」
ベランダとshaの部屋を繋ぐドアが開いたかと思えば、
座っているのか、shaが同じ目線から顔を覗かせた。
その声を聞き、俺は前を向いた。
──────────
sha 視点
風呂から上がって、髪を乾かした後、
自分の部屋に上がった。
部屋に居るであろうzmがどこにも見当たらなかったため、
ベランダを覗くと、zmが蹲って、丸くなっていた。
zmが落ち込んでいる、と思った俺は、
元気づけるために、ドアを横にスライドして開け、
zmに話しかけた。
sha
「 zーm! 」
そう声を発すると、zmはゆっくり、顔を上げた。
その時、zmの目に、涙が溜まっているように見えた。
sha
「 !…… 」
「 …大丈夫……? 」
そう声をかけることしか、俺にはできなかった。
zm
「 ぁ、おん……なんか眠いねん…笑 」
涙じゃなく、眠いだけと分かって、俺は安心した。
sha
「 ぁ、せや、メール交換しよや!笑 」
zm
「 ん、ぉん、分かった笑 」
そう笑って応えてくれた。
zmの隣に行くために、俺もベランダに出た。
zmは相変わらず、地面に座り込んだままだった。
俺はzmの顔を見ず、真っ直ぐ、虚空を見つめた。
そのまま、俺は言葉を紡いだ。
sha
「 なぁ、zm 」
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𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩ ♡500
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