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「じゃあ、私はこれで、」
愛華が何かを言い掛けてる時に、iоは思い切って、話したんね。
「こ、これからは!愛って呼んでもいいんね?」
愛華は驚いたような仕草をしながらも、「勿論だ」って言ってくれたんね。嬉しかったんね。始めて、人間達の言う“友達”ができた気がしたんね。
「一週間程度はこの国にいる予定だ。もし、見かけたら王華の話をたくさん聞きたいと思う。じゃあな」
晴々とした声で愛は右手をヒラヒラと振ったんね。夕日に照らされる愛の姿は格好良く思えたんね。
「女のiоでも惚れてしまいそうなドールなんね」
夕方のまだ暖かい風が右腕の袖をヒラヒラと揺らしたんね。
それから驚くぐらいに愛とはよく会ったんね。そのたんびに愛はiоの昔の事とか、最近の楽しかった事とかを、嬉しそうに、楽しそうに聞いてくれたんね。
「愛と居ると何時が直ぐに時間が経っちゃうんね」
二人で今日も又、あの公園で話してたんね。もう夕日が沈んで行き家に帰らないといけない時間、少し寂しく思って、iоはそうポツリと言葉を零したんね。
「確かに、王華と居ると直ぐに時が経つな」
クスッて笑いながら愛は幸せそうにそう言うんね。
「だが、それは、楽しいと感じれている証拠だろう?良い事だ」
しみじみとした様に愛は「良かった」と繰り返しながらそう言ったんね。
あの日、あの時に愛がiоに話し掛けなければ、iоはもっと無理をしてたと思うんね。愛と親友になることもなかったんね。こんなに、楽しいと思う事は無かったんね。
「愛には感謝しかないんね」
「なんだ、今更」
幸せそうに笑う愛に、iоはこう言ったんね。
「iоも分かんないんね。でも、何となく、今言いたくなったんね」
満面の笑みを見せながら笑ってそう言ったんね。愛は、「なんだそれ」って言いつつ、楽しそうに笑ってたんね。
そんな幸せな時間も、長くは続いてくれなかったんね。