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そんな幸せな時間も、長くは続いてくれなかったんね。
1914年。第一次世界大戦が始まったんね。
この大きな戦いのせいで、iоが気づき上げたファミリーは壊れつつあったんね。
「どうして、ゴホッ、こう、なるんね?」
戦争の影響で、iоは体調が悪くなって、ベッドの上から動けない状態でそんな事をボヤいたんね。
愛の暮らしてる国である日本国も戦争に入ったみたいで、愛も体調不良を起こしてるんね。
それから一年後の1915年。未回収のイタリア問題で、オーストリア=ハンガリー帝国との対立が深まり、イタ王様は連合国軍に入る事になったんね。
「どうして、どうして、iоは何もできないんね!!」
苦しくて、悲しくて、されど涙は出て来ないんね。
「早く、早く、この戦争を終わらせて欲しいんね」
iо達の母親、いわゆる創造主に手を合わせて「早く戦争を終わらせてくれ」って、祈る事しかiоにはできなかったんね。
悲しく、苦しい戦争は1918年11月11日、今日、やっと、やっと、終わってくれたんね。
結果は、連合国軍とイタ王様の勝利に終わったんね。それでも、被害は甚大だったんね。
「あ”ぁ゙。ど、どうして、」
家の外に出て、大切な思い出の場所を巡り、iоは、苦しくて、悲しくて、絶望的で、涙すらも出て来てくれなかったんね。
「王華。変わらない物も有るんだ」
いつの間にかiоの隣に立っていた愛がiоの肩にそっと手を置いて、優しくそう言ったんね。「私とかな」なんて言葉を付け足して。
「愛、iоは、iоは、」
「大丈夫だ。私は死なない。な?」
iоが混乱状態になっている時、愛は優しくiоの包帯を外して目を合わせてから包み込むように優しくそう言ったんね。
その日一日は、愛と一緒にいたんね。愛といるとやっぱり、安心するんね。王詞姉さんにハグされてる時みたいな、底知れない安心感があるんね。