この作品はいかがでしたか?
478
この作品はいかがでしたか?
478
⚠️この話は、ポケモン×カンヒュのクロスオーバーです。
手持ちポケモンは全て主の偏見です。
バトル表現あり。
アメリカの初ゲットのお話。
「よーしっ!早速ポケモンを捕まえるぞ!!」
英仏コンビから逃げてきたアメリカと日本は、
イギリスがラルトスと出会った高原へと戻ってきていた。
辺りには相も変わらず多くのポケモン達が生息しており、ありのままの姿でそれぞれ走り回っていた。
まるで本当のゲームの世界だと、アメリカは目の前の光景を見つめてそう思った。
「まずはどのポケモンから捕まえるかだよな。
日本!オススメの奴はいるか?」
「ちょっと待って下さいアメリカさん。
貴方は初心者ってさっきから言ってるでしょう!?とりあえず説明聞いてください!」
プリプリと怒る日本に、思わずうさぎの怒った姿を思い起こしてしまう。小動物かよこいつは。
「しょうがねぇな、分かったよ。
…..んで、何の説明だ?」
「まずはポケモンの知識に関する簡単な講義をします。
長くはないのでちゃんと聞いてくださいね」
ふぅ、と息を吐いた日本は、かしこまって説明を始めた。
「国連総会で基本的なことは説明しましたが、今回はそれのちょっとした付け足しをしましょう。
ズバリ、初心者向けのポケモンの例と “タイプ相性” についての事です!」
ばーん、と背景にオノマトペが付きそうな程、日本はドヤ顔で語り始めた。
……….こいつがこんなにドヤってるの珍し。
「そもそも、ポケモンがみんな強い個体ばかりという訳では無いんですよ。
能力値的に戦闘には不向きな子も居ますし、愛玩用のペットみたいな感覚でポケモンと暮らす人々も多いです。
ポケモンは戦わせることばかりが正解ではないんです」
そう、進化前の姿は特にそうだ。
チラーミィやヒンバスは、進化させると使い方によって強力なポケモンとなりうるが、進化前はそうでも無い。
覚える技も特性も貧弱で、バトルに出したらすぐに負けてしまうだろう。
だが、それ以外の所でも使える点はある。
「ですが….やはり進化前のポケモンは初心者の方々にとっては扱いやすい子ばかりです。
だからまずはそういった子達の生態とタイプについて、観察を混じえつつ説明していきますね」
そう言って歩き出した日本の後ろを、アメリカは慌てて追いかけていった。
草むらを、林を、通り抜けていく最中にも、
あちらこちらに沢山のポケモン達の様子が見られた。
アメリカにとってはその全てが珍しいものばかりだった為、先導役の日本へと矢継ぎ早に質問していた。
「なぁ日本!あっちのでっかいのは何だ?」
「あれはカビゴンですよ。タイプはノーマル。
ポケモンの中でも最強の胃袋を持つと言われている子なんです」
「最強の胃袋……確かによく食べそうだな」
「……(お腹周りがアメリカさんにそっくr「何か失礼なこと考えてねぇか??」心読まないでください」
すると、二人に謎の影が落ちた。
思わず上空を見上げてみると、そこに居たのは…
「……!にっ日本!!強そうなのが飛んでるぞ!!!」
「ファイアロー….と、ヒノヤコマか。
あっ、ヤヤコマもいる!きっと群れですね!」
彼らの羽一枚一枚から舞う火の粉が日光に反射している様は、まるで火の鳥を思わせる構図だ。
まぁ本物の火の鳥も存在するが、
対戦で強かったのはこっちの方なのでそこは触れないでおく。()
それを言うなら焼き鳥か…?と思考を巡らせていると、アメリカが怪訝な目を向けてきたので咳ばらいをして誤魔化した。
「なぁ日本。結構歩いたが、俺のfirst partnerは何処にいるんだ?」
「そうですねぇ〜…
普通最初は序盤鳥から捕まえていくんですが、アメリカさんが気に入りそうな子がいればなるべくその子を捕まえたいですね」
「俺はBIGでSTRONGな奴がいいぜ!!」
「それは上級者向けの子が多いので、ちょっと….」
日本は頭の中でアメリカが好きそうな個体をいくつか想像してみた。
ガブリアス、カイリュー、サザンドラ、ウォーグル、ドラパルド….だめだ。上級者でも扱いづらい性質の子ばかりだ。
……となるとやはり序盤鳥か。
ヤヤコマかムックル…ココガラなら、見た目も強さも十分なファイアローやムクホーク、アーマーガアに進化するしそれが良いだろう。
序盤鳥ゲットに重点を置いた日本は、横にいるアメリカに声を掛けようとした。
その時だった。
「ギャァアアアアス!!!!!!!」
ドオオオオオオオオオオォォォォォン!!!!
物凄い土煙と共に、何かが空から降ってきた。
「なっ、何だ!?」
「….ッ!?アメリカさん、下がって下さい!!」
日本が素早く俺の前に立つ。
その様子はさながら主人を守るサムライのようだが、今はそんなこと言ってられない。
暫くすると煙が晴れて、段々目の前の情景が鮮明に見えてきた。
そこにあったのは………..
「…………….は、?」
オレンジ色の体色が特徴的な….ドラゴン?
「なっ、野生のリザードン…!?アメリカさん下がってください!」
しっぽの先が燃えていて、大きめの翼が存在感を際立たせている。
俺の瞳は一瞬でそのドラゴンに釘付けになってしまった。
そうさ、BIGでCOOLで….それでいてSTRONGな猛者の雰囲気。
あいつこそ、アイツこそが……
「俺の、パートナー…!!!!」
ボソッと呟いた一言に、一瞬だけ日本がこちらを振り返って凝視してくる。
…..そんな目で見るなよ、運命だってビビっと来たんだぜ?
運命の希望を膨らませた俺は、ボールを構えている日本に向けて宣言した。
「日本!!俺はアイツを、first partnerにする!!!」
唯一の同盟国に、まさかの宣言をされた日本は
波乱の予感を感じた。
その頃、別所にて他の国たちは何をしているのかというと…
「ミミッキュ!ゴーストダイブ!!」
「みゃっきゅ!!」
にゃぽんの指示により、ミミッキュが影の世界へと姿を消す。
そして、そんな彼女たちと対峙しているのは….
「チッ、すばやさはあっちの方が上なんだよなぁ……ゴチルゼル交代!ロトム、出番だ!!」
ゴチルゼルがボールに戻り、交代役としてウォッシュロトムが戦闘へと参加した。
……もうお分かりだろうか。そう、今彼らはバトルの模擬戦をしているのだ。
「あちゃ〜交代された….でもぉ、それは予測済みだよ?」
「絶対受け切ってやるよ。だから、どっからでもこい!!」
かそくしていく二人の熱意に、近くのベンチに座っている国達は感嘆の声を上げていた。
「すごーい!にゃぽんも韓国もつおいつおい〜〜!!」
「ぅ……同じ東アジアなのに、どこが違ったらあんな強くなれるんだろ…」
「兄さんが自ら資本の犬共の元へ赴くなんてどういう事かと思えば….ポケモンバトルが見たかったのか」
「まぁな…ベラルーシ、お前もよく見ておいた方がいい。お前の為にもなる」
兄さんが私のことを考えてくれるなんてそういう所も好きぃっ!!!!!!!と叫んでいるベラルーシをフル無視して、ロシアはにゃぽんと韓国のバトルをまじまじと観察していた。
因みに隣にいるのは台湾とパラオの親日コンビだが、バトルに夢中なのもあってこちらに全く視線を寄越してこない。普段ならビビって退散するというのに。
………..我ながら律儀なもんだ。まさか本当にあの “宣言” を守ろうと遥々海を超えるなんて。
目の前の喧騒を見つめながら、ロシアは病院での出来事を思い出し始めた。
「日本、言いたいことがある。」
FBIの呼び出しで急遽会議を行うことになったあの時。俺はさっき言えなかった言葉を言おうと、日本を引き止めた。
「……?なんでしょうか」
「さっきFBIに邪魔されて言えなかったからな。……言いたかったことは一つだ」
” アメ公だけじゃなく、俺も頼れ。 “
「……!!」
「お前には貸しができた。
……この借りを返させて欲しい。協力する」
ぶっきらぼうに言う俺に、日本はちゃんと微笑んでこう返してきた。
「ロシアさんのご助力とは、頼もしい限りですね。」
ふわふわした笑顔が眩しい。心の芯が少し温まった感覚がした。
……改めて見ると小さいな。こんな細い体でモンスターと対峙してるなんて信じられないくらいだ。
俺は日本の腰を掴んでそっと抱き上げた。
「へ、わわっ……!?ひゃっくすぐったいですよぉ!おろしてください!」
「細い….こんなんで戦い続けてたらいつかぶっ倒れそうだな」
「倒れません!いいからおろしてください!!」
「おい。テメェ日本に何してんだ」
くるっと振り返ってみようとしたその時。俺の後頭部に何か冷たいものが当てられた。
……固い。この感覚はきっと………..
「俺の日本に何してんだ?クソロシア」
「ヤンデレクソガキのご登場か。束縛DVは嫌われるぜ?バカアメリカ」
チャキ、と後ろで銃のセーフティを外したのはアメリカだった。相変わらず物騒且つ喧嘩っ早いことで。
日本がアワアワしているというのに知ったこっちゃないと言わんばかりの表情。
こちらがせっかく大事なことを言っていたというのに、本当に空気の読めないワガママ野郎だ。
「仕方ねぇな…分かったよ、もう行くからな。
お前の顔を見るのもうんざりしてきたし」
「ブチ○すぞこのアル中野郎!!!」
「あ、アメリカさん……!」
ふん、と鼻を鳴らして日本を連行していくアメリカの背中を見送った後、俺は窓の外の情景をちらりと盗み見た。
様々な国の花が咲き誇るこの国際病院の裏庭では、今日は桜が一段と華やかに見えた。
……あぁ、そういえばこれもあいつの国の花だったな。
満開の桜と、ポケモンマスターの彼を重ねて、ロシアもまた会議場へと歩き出して行った。
「───い───────ん、にい─────」
誰かの声が聞こえた気がした。何だか聞き覚えのあるのは気の所為だろうか?
「──────ん、兄さんっっ!!!!!!」
「うぉおっ!?」
意識が戻った瞬間、肩を揺さぶられる。
目の前にいたのは怪訝そうな顔をしたベラルーシと、俺を横目に見る親日コンビだった。
「大丈夫か兄さん!!私が何度声を掛けても反応が無かったから心配したのよ…?」
「………..あぁ、それは悪かった。
少し考え事をしていただけだ」
頷きつつもまだ納得しきれていない様子の
ベラルーシに申し訳ない気持ちが湧き上がるが、ロシアは再び思考を元に戻す。
………….俺も頼れ、か。
「あいつは今、何してるんだか。」
そんなポケモンマスターの彼は、今。
「アメリカさん待って下さい!!!!ちょっ、と!はなし、きいてっ……!!!」
「アイツこそが俺の相棒に相応しいぜ!!これは運命だ!!!」
全速力でリザードンを追いかけるアメリカを追っている最中だった….
アメリカさん速すぎません!?あの人今時速何kmで走ってんですか、あぁもぉおおっ!!
これだからチート国は、と呆れ半分の日本は渋々といった感じでボールを宙に放り投げた。
「来い、カイリュー!!」
ボールの中から登場したカイリューにまたがって、日本は上空からアメリカを追うことに専念したようだ。
それに気付いたアメリカは、超高速で滑空するカイリューを見てこう叫んだ。
「Wow!!!!そんなポケモンも持ってたんだな!」
「えぇ、まぁ!あと先に言っておきますが、この子はあげませんからねっ!!」
「それは愚問さ!大事なfirst partnerは俺がこの手で捕まえてやるからな!!」
そんな会話をしていると、いよいよ鬱陶しく思ったのかリザードンがアメリカに向けて火を吹いてきた。
「ッッッ!?!?アメリカさぁあああんっっ!!!!」
「おっと」
ダァン!!!!と、1歩踏み締めてアメリカが垂直にジャンプした為、ほのおは1mmも掠ることなく空気に熔けた。
この荒業には、日本だけでなくカイリューですら驚愕の表情を浮かべた。
え……私の同盟国凄すぎませんか………..?
「いやいやいや、うっそでしょぉ……」
「HAHAHA!いい攻撃だったが、俺には届かないぜ!
だがそのわんぱくさ、気に入った!!」
マジかよ攻撃食らってもビビらないのかよ!?と、最早ドン引きした。
アメリカさん、某マサラタウンのピカチュウ使いとタメ張れるんじゃ……()
そんなことを考えていると、突然リザードンが地面に降り立った。
「?どうしたんだいきなり……」
アメリカと、後ろに続いていた日本もそれに合わせて止まる。
一体何なのかと疑問が頭を巡ったその時。
「サザァアアアァアッッッ!!!!」
上空から突然、あくのはどうが飛んできたのだ。
「なっ──────」
そのまま波動は地面に堕ちて、土煙を上げながら大爆発した。
その余波は、日本達を巻き込むかのように周りの木々を張り倒し…辺りを混沌の海へと包み込んだのだった。
to be continued……?
コメント
12件
アメリカさんいろいろと凄すんぎ...( ᐛ ) 続き待ってます!
アメカs…アメリカはリザードンか…ポケモン都市伝説を思い出すぜ… ワクワク!!!!!野生のリザードンってあんまり見ないからアメリカラッキーでチートやな…
ジャンプ力凄、、、 後、パートナーポケモンはリザードンなのかなぁ〜?それともサザンドラもゲットするのかなぁ