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加藤 駿【偽名:畠中 幸人】/現在
高校生の時間はとても短く感じるもので、もう5月になり体育祭の時期まで後1ヶ月となっている。生徒会とは嫌なもので、クラス競技にはすべて出られないほどに忙しいのである。
「じゃぁ、体育祭に関する取り決めでも行いましょうか。」
体育祭の担当は榎木園先輩なので、体育祭に関しては生徒会長の風間先輩や、生徒会の副会長の水城先輩よりも榎木園先輩の力が大きいのである。
「場所は、島津アリーナ京都でいいですか。」
このように、主導権は榎木園先輩が持っている。
「昨年と同じ場所なので、特に問題ないです。」
水城先輩が真面目に返している。
「じゅぁ、種目を決めていきましょうか。」
「借り物競争などの、観客を巻き込むタイプの種目はできませんよね。今のところ何か案はあるんですか?」
「リレー 騎馬戦 障害物競走辺りの伝統的な奴は既に決定かな。」
「やっぱー。昨年度はダメでしたけどー、生徒会全員でダンスをやったらーどうですかー。」
「やっぱ、常日頃から真面目な生徒会の人がいきなりダンスしたら、ギャップがあるよな。」
「『常日頃から真面目な生徒会の人』?風間先輩って生徒会長じゃなかったんですか?」
「畠中。何が言いたい?場合によってはヘッドロックをかけるぞ。」
「その現代文96点の脳みそで考えたらどうですか?」
ヘッドロックをかけられた。流石は現代文96点。僕の煽りに気付いた。まぁ、気付いて当たり前だけど。
「はい、そこまで。」
顧問の北上先生が生徒会室に入ってきた。それとほぼ同時に、風間先輩がヘッドロックをやめる。
「校則を読んで。校則を。」
「先生。校則に『ヘッドロック禁止』とは書いてありません」
「風間のは、暴力行為に当てはまる。」
北上先生はわざとらしく、大きなためいきをついた。
「じゃぁ。後は任せた。」
即座に退出していった。何がしたかったんだあの教師は。
「まぁ、最近島津アリーナ京都に転落事故が起きないように、音が伝わるガラスが付いたんだけど、それがただのガラスじゃなくて、映像を映し出せるようになったの。それによって私たちがダンスを踊り、それに対してCGを使うことを可能にさせたの。」
今榎木園先輩がそれを作らせたように聞こえたのでけれど、聞き間違えではないだろう。理由?彼女は興味があることならば金をアホ程でも使う。いつもは無気力に見えるが、好きなこと楽しみなことでは気力に満ち溢れている。
「よし。じゃぁ、ダンスの振り付けを考えよう。」
生徒会長の風間先輩と体育祭担当の榎木園先輩と田井中先輩が乗り気の体育祭のダンス=僕と水城先輩が頑張っても止められない。=踊らされる。
「分かりました。それを考えていてください。何をやるか決めましょうか。」
「‥‥えぇ。そうね。」
水城先輩と僕は種目決めに移った。
『実況付き100mリレー 実況付きVR障害物競走 実況付き教師の騎馬戦 大縄跳び・リズム同調(音楽とAI判定) AR障害物競走(仮装の壁やレーザーを避ける) 応援合戦・ホログラム演出 生徒会企画:ホログラムダンスショーin生徒会 実況付きドローン騎馬戦クラス対抗リレー 実況付き教員VS生徒リレー 実況付き大玉リレー (全学年) 縄跳び 綱引き 借り人競争(全学年)』という形になった。
なぜここに借り人競争を入れたかというと、借り人競争は学校推薦という形で場内に好きあっている人たちを集めて、借り人競争の紙に『好きな人』にして、カップルを作ろう。というわけだ。まぁ、もちろん許婚などの関係を作る気がないかなどをそれぞれの家に聞くつもりだが、水城先輩と話しているだけでも28組はいたため何とかなるだろう。高校2年生と、学年違いで隙あっている人も集めると、
僕らが種目を考えている最中に、『装束』とか『陰陽師』とかいう言葉が聞こえてきたが、気のせいだろう。
高校生の時間とはあっという間で、すぐに体育祭当日がやってきた。
コメント
1件
お疲れ様、ゆのさん!第17話読んだよ〜🥀 体育祭の準備、生徒会メンバーの掛け合いが面白かった!特に風間先輩と畠中の「ヘッドロック」のやりとり、実際にやってて笑った😹 現代文96点の煽りに対する即座のヘッドロック、流石だね。あと榎木園先輩がダンスに乗り気なの、無気力なのに好きなことには全力ってギャップがいいよね。種目の中に「装束」「陰陽師」ってワードが出てきたけど、気のせいじゃないよね?次回が楽しみすぎるよ…!