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第四十六話:深淵の鼓動、琥珀の再起動
一花や玉藻、そして女王たちが、僕の復活と延命のために禁術や霊薬を求めて各地へ奔走していた間、朧月館はかつてない危機に瀕していた。
この巨大な屋敷は、主である僕と守護者である彼女たちの霊力が循環することで、その構造を維持している。しかし、全員が不在となり、管理の行き届かなくなった数日間で、空気中の霊力を集めるシステムは完全に停止。館を支えるエネルギーは底をつき、今や物理的な崩壊が始まろうとしていた。
ギギ……と、不気味な軋み音が屋敷の至る所から響く。
壁には亀裂が走り、天井からは塵が舞い落ちる。このまま霊力が補填されなければ、朧月館は主である僕もろとも、数百年分の歴史と共に崩れ去るだろう。
「……マジで、これ全滅一歩手前なんだけど」
朧月館の最深部。カノンが巨大なコンソールを叩きながら、焦燥を隠せない様子で溜息をついた。周囲の霊力回路はひび割れ、不気味な無機質の闇が迫っている。
「ねぇ、旦那様。もう悠長なこと言ってる暇ないわけ。このままだと、あと数刻でこの屋敷、マジでパッカーンって崩壊しちゃうよ」
カノンが僕を振り返る。その瞳には、冷静さと、一縷の望みが宿っていた。
「最短で、かつ確実にこの館を再起動させる方法……見つけちゃった。……あのね、旦那様の『精液』を、直接このタンクの注入口にぶち込んでほしいの。旦那様の生命力は、今この屋敷にとって唯一の純粋な燃料になるんだよね。一撃で館を復活させるには、マジ、これしかないの」
カノンが指差したのは、巨大なタンクの基部に設置された、生々しく脈打つオナホール型の注入口だった。
蘇る悪夢:ぜんまいの残響
「……っ、……嫌だ……。また、あれをやるのか……?」
その淫らな形状を見た瞬間、脳裏に鮮烈に蘇るのは、女郎蜘蛛に強制された「搾精ぜんまい」の記憶。
逃げ場のない拘束、カチカチと機械的に巻き上げられるぜんまいの音、そして魂の最後の一滴まで搾り取られる、あの強制射精の絶望と快感。
「あー、ごめん。まだトラウマ、引きずってたんだね。マジで申し訳」
カノンは僕の震える肩を優しく抱き寄せ、耳元で落ち着いたトーンで囁いた。
「でも安心して? 今日はあの冷たい機械なんて使わないから。……ウチが、旦那様の『ぜんまい』になってあげる。注入口の感度も、ウチが旦那様のバイブスに合わせて調整してあげるから。……いいでしょ?」
カノンは僕のベルトを解き、震える僕を促して、超巨大タンクへと歩み寄らせた。僕は屋敷が崩壊する恐怖と、背徳的な官能の狭間で震えながら、その熱を持った「注入口」へと、僕の本体を差し入れた。
琥珀の雫:巨大タンクへの回帰
「……っ、……あ、あぁ……ッ!!」
挿入した瞬間、オナホ型の注入口が生き物のように僕の芯を締め付け、凄まじい力で吸い上げた。搾精ぜんまいの暴力的な強圧とは違う、カノンの指先の動きと同期した、すべてを溶かし去るような粘膜の愛撫。
「ほら、力抜いて。……全部出していいんだよ、旦那様。旦那様の命を、このタンクにブチまけて。そうすれば、屋敷の回路も一気に繋がるから」
カノンはコンソールを操作し、注入口の圧力を僕の絶頂に合わせて高めていく。
射精という儀式を通じて、僕の生命力が「琥珀色の霊力」へと変換され、タンクへと集束していく。
「ヤバい……! 旦那様のバイブス、マジでエグい! タンクに注ぎ込まれるたびに、館全体の構造が再構成されてるわ!」
絶叫と共に、僕の額から二本の琥珀色の角が、一気に突き抜けて顕現した。
黄金の閃光が地下室を真っ白に染め上げ、僕の「聖水」は琥珀色の奔流となって、超巨大タンクの深淵へと叩きつけられていく。崩壊しかけていた館の心臓が、僕の精を呼び水にして、再び力強く、そして以前よりも強靭に脈動を始めた。
監視者の視線:女王たちの降臨
数回にわたる激しい射精の果てに、僕はカノンの腕の中で力尽きた。
超巨大タンクは今や底から眩い琥珀色に輝き、屋敷の亀裂は魔法のように塞がっていく。館全体が「真の王」の誕生を祝うように深い振動を上げている。
「お疲れ、旦那様。……マジで最高だった。……あ、お姉様たちも、ずっと見てたんでしょ?」
カノンが背後の闇に向かって、余裕の笑みを浮かべて声をかけた。
すると、闇の中から、一花、玉藻、そして女王たちが姿を現した。彼女たちは、僕が館を救うための「再起動」の儀式を、固唾を呑んで見守っていたのだ。
「……主様。……お疲れ様です。……その角、……真に、真に美しいですよ……」
一花が、恍惚とした表情で僕の二本の角を見つめる。
玉藻もまた、琥珀色に満たされたタンクと、完璧に覚醒した僕の姿を見て、扇を握りしめた。
「……カノン、よくやったのう。……おかげで主の『王の種』が、この館の隅々まで行き渡ったわ。……これで、この屋敷は永遠に不滅よ」
女王たちの瞳には、恐怖も怒りもなかった。あるのは、屋敷を救い、新しく「王」となった僕への、底なしの飢餓感と独占欲。
「……主様。……その溢れんばかりの生命力……。……今宵からは、妾たちが一人残らず、その身から直接『徴収』して差し上げましょう」