第六話:余命の交換。
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僕はその日、
初めて一人で
赤の元まで行こうと思った。
理由はちゃんとある。
まず一つ目、
僕も人間の世界を
一人で歩いてみたかったから
二つ目、
今日は赤がなかなか来ないこと
いつも赤が来れない時は
前日に教えてくれる。
「 明日は委員会だから 」
とか
「 明日は部活の関係で 」
とか、言ってた。
でも昨日は何も言わなかった。
いつも通り喋って
いつも通り遊んだりして
いつも通り力の加減を教えて貰って
いつも通り帰っていった。
だから、心配だった。
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黄「 …人…が、いっぱい… 」
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僕は赤と一緒に
コンビニ?に行った時は
そんなに人が多くなかったのに、
今日はすごく多い。
でも、赤の雰囲気は覚えてるし
妖気で辿れるから
赤の居場所はしっかりわかる。
鬼は人と
かけ離れた力もあるし
かけ離れた身体能力もあるから
よく分からない建物も簡単に超えられる。
僕が建物を超えて赤を探していたら
下の方で人達が何か騒いでいて
少しうるさく感じた。
けど、その時の僕は赤を探すのに必死で
気にしていなかった。
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黄「 あ、いた!! 」
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赤をやっと見つけたと思ったら、
赤はベットの上でなにかを
刺されて眠っている。
僕は赤を守っているような
透明な板を力ずくで割った。
その瞬間、赤の目が覚めた。
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赤「 え…ガラス…が、 」
「 割れ…て、笑 」
「 …って、黄ちゃ、? 」
黄「 なんで、こんな所にいるの…? 」
医者「 なんの音ですか?! 」
黄「 …血生臭い 」
「 ……刺客か、? 」
赤「 この人はお医者さん!!笑 」
黄「 …医者…? 」
「 なんで赤が、医者の近くに…? 」
赤「 …えっ、と…笑 」
橙「 赤が余命宣告をされてるからや 」
黄「 …え、ッ… 」
赤「 ちょッ…橙…!! 」
「 …ッけほ、ッ゛…っ、はふ、ッ…゛ 」
黄「 赤、ッ…! 」
橙「 やっぱり、言ってなかったんや…笑 」
「 ……赤は、黄のためって 」
「 思っとるんやろうけど… 」
「 俺は…そうは思わん 」
赤「 ッ…どういうこと、ッ…だよ、ッッ゛!! 」
橙「 …俺も、静かに目の前から 」
「 消えた人が…おるから、 」
赤「 …え、 」
橙「 そいつはいっつも笑顔やった 」
「 笑顔で、人の真ん中に立っとって 」
「 …静かに、永遠に、眠ったんや笑 」
赤「 …なん、ッ…で、笑 」
橙「 膵臓癌 」
「 …末期やったから治らんかった、笑 」
赤「 橙は、それを聞いてどう思った? 」
橙「 …悔しかったのを、覚えてるで 」
「 言ってくれんかったしな、笑 」
赤「 ッッ… 」
橙「 だから、な…?笑 」
赤「 …黄、ちゃん…笑 」
黄「 …赤は、ッ゛!! 」
「 いつもいつも、笑顔で…ッ 」
「 僕の名前を呼んで、ッ゛… 」
「 笑顔で、手を招く…ッッ゛! 」
赤「 …ごめん、ね、笑 」
黄「 僕、は… 」
「 謝って欲しいわけじゃ…ないのに、笑 」
赤「 ……笑 」ギュッ、
黄「 っ、? 」
赤「 今の黄ちゃんの顔… 」
「 …子供みたい、笑 」
黄「 こ、ども…? 」
赤「 うん、笑 」
「 五歳くらいの小さな…子供、笑 」
橙「 …笑 」
赤「 …本当に、ごめんね…笑 」
「 俺はもう…時間が無い、笑 」
黄「 …じゃあ、僕の時間をあげる… 」
赤「 黄ちゃんの、時間…? 」
黄「 精霊と神々よ 」
「 僕の時間と赤の時間を交換しろ 」
×「 ふーん、ってさ 」
「 …報酬は? 」
「 報酬がないと、神々は動かない笑 」
黄「 …報酬は、 」
「 交換した僕の命だ 」
×「 初めまして、笑 」
「 神々を呼んだのは君かい?笑 」
「 鬼の生き残り、笑 」
黄「 …久しぶりだな 」
「 神の申し子、桃 」
桃「 笑 」
「 呼び捨てとは、良い度胸だな笑 」
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これ、このあいだ
間違えてあげてしまったものです…。
なので、通知行かないかもです…。