🩷
スマホの通知音に、届いたLINEメッセージを見る。
「あーあ。阿部ちゃんらしいや」
そして、俺の目の前にいて、ストローでアイスコーヒーを啜っている翔太に、おもむろにスマホの画面を見せた。
「なに?」
大して興味もなさそうに俺のスマホの画面を覗いた翔太は、すぐに目を丸くして、スマホを凝視している。その顔は阿部ちゃんに見せてやりたいくらいの真っ赤な顔。
そしてそのメッセージの右下に表示される、次々に増えていく既読の人数表示は、一度、6、で止まった。まあでも、このままだと7になるのは時間の問題だろう。
メンバーたちが、口々に阿部ちゃんに返信していく。
『5日って何かあったか?わら』
『しょっぴーの誕生日やろ?』
『いやアルバムの発売日でしょw』
『阿部、誤爆してない?』
すぐに誤爆に気づいたらしき阿部ちゃんは、照のメッセージの直後、すぐに自分のメッセージの送信を取り消した。
しかし時既に遅し。
阿部ちゃんは、ここにいる俺と翔太、ふっか、康二、ラウール、照、そして既読だけ付けた誰かの7人にメッセージを見られたことになる。
慌てて消すから余計に意味が出て、今頃、送った本人はめちゃくちゃ慌てているに違いない。
少ししてから、今度は、テーブルに置いてあった翔太のスマホが振動した。
翔太はそのままスマホを確認せずにねじ込むようにポケットにしまった。
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もう!やだ!わくわくしてます!