テラーノベル
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翌朝――
返事は、ゆっくり考えていい。
そう言って、渡辺との電話は終わった。
💛(……正直)
💛(嬉しかった)
自分を好きだと言ってくれる人がいる。
それだけで、
胸の奥が、少しあたたかくなる。
そんなことを考えながら歩いていると――
💜「おはよ!」
ぽんっと、肩を叩かれる。
💛「あ、おはよ!!」
振り向けば、いつもの笑顔。
💜「あちーな、今日も」
並んで歩き出す。
ただそれだけなのに――
昨日までは何とも思ってなかった距離が、
やけに近く感じる。
ふとした拍子に、
指先が触れた。
💛「……っ///」
一瞬だけ、触れ合う手。
そしてそれはすぐに離れた。
💜「昨日、ごめんな」
💛「え?」
💜「いきなり電話してさ」
💛「……」
💜「……」
少しだけ、視線が落ちる。
💜「俺さ」
💜「ちょっと悔しくて」
💛「え?」
💜「渡辺に、先越されたのが」
💛(……それって)
💛(つまり…)
一気に顔が熱くなる。
心臓が、さっきよりもうるさい。
💛(深澤くんも……?)
混乱したまま、
頭より先に口が動いた。
💛「お、俺……!」
💛「前にさ、深澤くんとキスする夢見て……っ」
💛「あはは、なんか変だよな!!」
言った瞬間、凍りつく空気。
💜「……は?」
深澤の足が、ぴたりと止まる。
💛「……あ」
💛「待って、今のなし!!」
💛「聞かなかったことにして!!」
顔を真っ赤にして、
そのまま全力で走り出す。
逃げるように。
💜「……おい!」
取り残された深澤は、
しばらくその場に立ち尽くしたまま――
💜「……え」
💜「なにそれ……」
ゆっくりと、自分の口元に触れる。
顔が一気に熱くなる。
💜「……マジかよ」
小さく呟いた。
つづく。
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