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食べることへの逃避 いろいろ思い悩んでいるうちに夕食の時間になりました。今日の夕食は、クリームシチュー、パン、サラダ、お茶。食べていると幻聴はあらわれません。ティアが楽しいと幻聴はあらわれませんでした。だから家族との楽しい思い出は問題なく話せて楽しい思い出がカウンセリングで言葉にされたことでその感情をもう一度味わえたのです。(もうただ行動すればわたしは死んでしまう、最後まで家族には迷惑しかかけずに)ティアは食事が終わって欲しくないと思いながら悩んでいました。
翌日、軽作業が終わったティアは売店に寄りお菓子やジュースを買い込みました。
部屋に戻り買ったものをテーブルの上に置き、いつでも食べられるようにしておきます。
今日の予定表を見ました。今日もカウンセリングが午後2時から入っています。
お昼ご飯は、唐揚げ、ご飯、スープ、サラダ、麦茶でした。それらを食べて部屋でのんびりしていました。
「やはり迷っているんだな?昔のように全力で行動していない、死ぬのが恐いのか?臆病者」「もうさんざん行動で引き出した心の力で自分だけ幸せに生きてきたくせに今更助かりたいなんて最低だな」「死ぬかも知れないから行動がやめられるとは」「どこまで自分勝手なんだ?」幻聴が聞こえ始め一方的に言ってきますが幻聴の声はティアの頭の中で響き、ティアの思考を止めてしまうのでティアは一方的に聞いているしかないのです。「お前と一緒に消滅するなんてごめんだからな、だけどこれからどうするつもりだ?今までコントロールできなかったものが今更なんとかできるのか?」幻聴の言う通り行動に迷いがあるから完全に心の力が発動しないだけです。でもやめることもできません。「頭の悪いお前にはもう他の道はないんだ、本当に馬鹿だな」「……」ティアはテーブルの上のお菓子の袋を開けました。ティアの大好きなスナック菓子。ティアはお菓子を食べ始めます。幻聴の声がだんだん小さくなり、その姿も薄れていきました。