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マイク視点
…まただ。今日もまた、どこかの扉が開く音が微かにする。
こんなことになってから2日。深夜になっても不安と疑問で眠れない日々を過ごしていた。
(…ヒューおじさん、やっぱり何か、これに関係しているんだ。)
ヒューは俺の父と仲が良かったらしく、幼い頃何度か顔を合わせた事がある程度だった。
俺の父とヒューが登山に行った日、父は帰ってこなかった。「事故だ」と母から聞いた。
けど、俺は信じられなかった。幼いながら疑問を抱いていたのだ。今考えれば事故だったのに何故ヒューと他2人ほどが生きていたのか、どういう事故なのか聞いても母が答えてくれなかったことを考えると、これは明らかにおかしい。
小さい頃の記憶なんて曖昧だ。けど、今日疑問が確信に変わった。ヒューはこれに関係していた。そして父はきっと、今俺と同じ状況になったことがあるはずだ。
もっと問い詰めてやりたかった、怒りが頂点に達する頃にはヒューは死んでいた。
俺は昔の記憶を、もっと思い出すことにした。
もっと、もっと考えることが出来れば、この疑問が解決する気がしたんだ。
昔の事を考え出す、登山に行く前日、当日、後…何か会話がなかったか、
考えている内に眠っていた。相変わらず眠りは浅かったが、いつもより長く寝られたような気がした。